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荒廃した東京から田舎へ人の大移動のうねり…安い生活コスト、豊かな自然

文=編集部
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 長野県はこの5年間で4回目のトップで、根強い人気がある。Iターン(都会出身者の地方移住)希望者が89%超と圧倒的に多い。3位の島根は前年の8位から大幅に順位を上げた。20~30代が50%超で、県下の全自治体が一体となり県を挙げて受け入れ態勢を整備したことから認知度が高まった。広島、高知、長崎も順位を上げた。

 広島は県の移住定住サイト「HIROBIRO」が大幅に閲覧数を増やしている。高知は20~30代が6割超と若年層の人気が高い。秋田はUターンが56%ある。従来から行っていたAターン(秋田への移住を総称した独自の呼称)相談窓口のふるさと回帰支援センター内での常設により相談しやすくなったためとみられている。

 注目は九州勢が存在感を高めたことだ。トップ20に福岡、佐賀を除く5県がランクインした。なかでも大分、宮崎、鹿児島の3県は前年のランク外から躍進した。同センターは「首都圏において九州の人気の高さを伺わせる結果となった」と分析している。

ユニーク動画、地域おこし協力隊、専従職員の積極支援

 首都圏から遠く離れた九州の人気が高まっている理由は何か。躍進した5県はいずれも昨年からふるさと回帰支援センターに移住相談員を配置し、首都圏での情報発信を強化した点が共通している。九州勢で最上位に入った熊本は、「熊本で『暮らす』という、心地よさ。」と名付けた移住セミナーを昨年1月から10月末までに同センターで5回も開催している。

 ユニーク動画が認知度アップ、イメージアップにつながった、との指摘もある。

「たとえば大分は、『おんせん県おおいた』をPRする動画がネットで大ヒットし、テレビでも何回も取り上げられました。動画には地元住民がボランティアで登場し、その方言がまた良いので、温泉と大分県民の人柄の良さに憧れた人は多いはずです。

 宮崎県では、フランス人が登場する動画が人々の心をつかみました。豊かな自然の描写や人との触れ合いを美しい映像美で紡いだものです。みなさん、動画を二度見したのではないでしょうか。この動画の目的はまさに移住促進でした。鹿児島も美しい自然を伝える動画が人気になりました。地方発の動画による情報発信力が、移住希望ランキングにも反映したのではないでしょうか」(ジャーナリスト)

BusinessJournal編集部

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