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片山修「ずたぶくろ経営論」

震災で壊滅の日産工場、社員を奮い立たせたゴーン社長の「情と理」経営…1カ月で復旧

文=片山修/経済ジャーナリスト、経営評論家

 ゴーンは、工場長の小沢に「社長特別賞」を贈った。トロフィーを小沢に手渡したあと、次のようにスピーチした。

「がれきがどんどん収束して細くなっていき、復旧が進むと同時に、アルミの光は輝きを増していきました」

 トロフィーは、鋳造ラインのアルミニウムのがれきからつくられていた。

 日産がいわき工場の被災の影響を最小限にとどめることができたのは、1999年の日産の経営破たんの危機の後、日常的に蓄積してきた危機対応力がいかされた結果といえるだろう。
(文=片山修/経済ジャーナリスト、経営評論家)

※本文中、敬称略。
              
後編につづく

片山修/経済ジャーナリスト、経営評論家

片山修/経済ジャーナリスト、経営評論家

愛知県名古屋市生まれ。2001年~2011年までの10年間、学習院女子大学客員教授を務める。企業経営論の日本の第一人者。主要月刊誌『中央公論』『文藝春秋』『Voice』『潮』などのほか、『週刊エコノミスト』『SAPIO』『THE21』など多数の雑誌に論文を執筆。経済、経営、政治など幅広いテーマを手掛ける。『ソニーの法則』(小学館文庫)20万部、『トヨタの方式』(同)は8万部のベストセラー。著書は60冊を超える。中国語、韓国語への翻訳書多数。

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