復讐代行業者の目的は詐欺行為?

 実は、復讐代行を名乗る業者の多くは詐欺目的だ。アンダーグラウンドビジネスに詳しいジャーナリストによると、「依頼人がお金を振り込んだ途端に『業者と連絡が取れなくなる』というケースがよくあります。依頼者は、事が明るみに出ても困るため、警察にも相談できずに泣き寝入りするケースが多い」という。

 実際、日本最大級の弁護士・法律ポータルサイト「弁護士ドットコム」には、「復讐代行」に関連する相談が2400件以上も寄せられている。被害者、つまり復讐を依頼した人は会社員だけでなく、夫の不倫に悩む主婦も多い。

 復讐代行を名乗る業者による詐欺といえば、05年に東京で起きた事件が有名だ。多摩市在住の女性が、不倫関係にあった男性の妻を殺害すべく“殺人請け負いサイト”で依頼したところ、サイトで知り合った男から「調査費用」や「薬品購入代」などの名目で、約10回にわたって1500万円を払わされたものだ。

 不審に思った女性が警察に相談したために事件が明るみに出たが、この事件では、詐欺被害を受けた側の女性も、暴力行為等処罰法違反の容疑で逮捕されている。

「こうした業者による詐欺には、『復讐を実行しない』というケースのほかに、『復讐を依頼したことをターゲットに伝える』と依頼者を脅すなど、最初から恐喝目的の業者が多い。

 最近は、少し変わった手口でだまそうとする業者も現れており、11年には千葉県で『復讐代行業者』を名乗る者が、不特定多数の人間にある手紙を送りつける事案が発生している。

 手紙は『あなたに対して、あるお客様から復讐依頼を請け負うことになりました』という文面で始まり、『ご相談、ご質問は実行期間の2日前までお受けいたします』という内容で結ばれていたそうです」(アンダーグラウンドビジネスに詳しいジャーナリスト)

 これは「痛い目を見たくなかったら、示談にしてやるから金を払え」という恐喝と同じだ。この事案では、自治体が注意喚起したこともあり、実際に被害を受けた人こそいなかったが、一歩間違えば「示談金」や「手数料」などの名目で何度も恐喝に遭う事態に陥っていただろう。

悪質業者にだまされてしまう人の特徴とは?

 このような悪質な業者には、どのように対抗すればいいのだろうか。「一番効果的な方法は“無視”です。先の千葉の事案で被害者が出なかったのは、全員が業者を無視したからでした」(同)という。

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