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江川紹子の「事件ウオッチ」第49回

再燃した【巨人・野球賭博】、問題は選手個人の「甘さ」「弱さ」だけじゃない!

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「(巨人の選手も)これでダメな人間として巨人軍が放逐するし、社会からも放逐するみたいなことではなく、治療に繋がるようにしてあげないといけない。日本人はしっかりした道徳感のある民族だとは思いますけれど、(道徳から)外れてしまったときに非常に容赦がない。本当はちゃんと(社会に)戻って来られるはずなのに、戻って来づらくしてしまう面がある」

 巨人の選手たちが、ギャンブル依存症であるかどうかはわからない。しかし、「どうしてもやめられない」という言葉からは、その可能性を疑ってみる必要もありそうだ。そうした視点がまるでない報道に対して、「ギャンブル依存症問題を考える会」の田中紀子代表理事は、「本人の甘さみたいなこと一辺倒だと社会はなかなか変わっていかない。ギャンブル依存症かもしれないという視点も出していただければ」と注文をつけた。

 報道だけでない。NPBの調査や巨人が行う対策にも、もっと医学的なサポートを取り入れるべきではないだろうか。

 NPBの調査委員会のメンバーは、元検事の大鶴基成弁護士のほか、公認会計士で監査法人代表の加藤善孝氏、NPBの顧問弁護士を務める吉田和彦弁護士の3人。いずれも、違法行為などの事実を洗い出したり、法的な観点から問題を処理することには長けた方々なのだろうが、このメンバーの選定からは、ギャンブル依存症という医学的な視点がまるで欠けている。本当は、専門的な観点から選手がおかれている環境や個々の選手の状況を調査し、そのうえで必要な場合は治療に結びつけ、あるいは予防の観点から対策を講じることが必要なのではないか。
(文=江川紹子/ジャーナリスト)

〈参考〉
「ギャンブル依存症対策推進フォーラム」
公営競技から野球賭博までギャンブル漬け 角界を解雇処分までなった「元関脇 貴闘力氏が語る赤裸々ギャンブル体験」
http://logmi.jp/112266

体験者と医師によるシンポジウム「ギャンブル依存症とはどんな病気なのか?」
http://logmi.jp/113073

●江川紹子(えがわ・しょうこ)
東京都出身。神奈川新聞社会部記者を経て、フリーランスに。著書に『魂の虜囚 オウム事件はなぜ起きたか』『人を助ける仕事』『勇気ってなんだろう』ほか。『「歴史認識」とは何か - 対立の構図を超えて』(著者・大沼保昭)では聞き手を務めている。クラシック音楽への造詣も深い。
江川紹子ジャーナル www.egawashoko.com、twitter:amneris84、Facebook:shokoeg

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