「香港本社と日本法人を2015年8月に設立、開発ラインを中国に設立し、十分な支援を得られることを合意しています。また、台湾法人『サイノキングテクノロジー台湾』」も設立準備中です。今後、日本と台湾とで、計約二百数十名のengineerを採用していきます。このメンバーの経験と技術力を核とし、2017年中に、日本、台湾、中国併せ、1000人規模のエンジニアを有するメモリー開発会社にする計画です。」

 気になるのは、同社HPの会社概要に資本金の記載がない点だ。資本金を載せていない会社概要というのは、信頼性に乏しい。

再建請負人が“計画倒産”させた?

 坂本氏は1970年に日本体育大学体育学部を卒業し、高校野球の監督になるという夢が破れ、義兄の紹介で半導体メーカーの日本テキサス・インスツルメンツ(TI)に入社した。体育会系で半導体に関する知識もなく、倉庫係として資材の出入庫から学び始めたというのが、自慢のエピソードだ。

 徹夜もヘッチャラというタフな働きぶりが認められ、TI副社長に上り詰めた坂本氏は、その後、半導体事業の再建請負人となる。神戸製鋼所の半導体本部長、台湾の半導体メーカーの日本法人である日本ファウンドリー(現・UMC JAPAN)社長を務めた。

 その手腕を買われて02年にエルピーダメモリの社長に招かれた。同社は99年に日立製作所と日本電気(NEC)のDRAM(半導体を使用した記憶素子)事業を統合して発足。その後、三菱電機の事業も譲り受け、国内唯一のDRAMメーカーとなった。09年に改正産業活力再生法(産活法)の適用第1号に認定され、300億円の公的資金を得ている。

 だが、サムスン電子とSKハイニックスなど韓国勢とのシェア争いに敗北。市況悪化も重なり、12年2月に会社更生法を申請した。負債総額は4480億円に上った。

 法的処理の過程で、社長の坂本氏は“計画倒産”を仕組んだとの見方も一部で広まった。自ら管財人に就いて、米半導体大手マイクロン・テクノロジーにエルピーダを売却した。13年7月、買収手続きが完了し、エルピーダはマイクロンメモリジャパンと社名を変更した。

 エルピーダ倒産のあおりを受けて連鎖倒産した中小企業の経営者が自殺する事件があった。また、購入した株が突然無価値になった株主は激怒し、「経営破綻が予見できたのに、その直前に資金調達計画を発表。会社が存続するかのようにみせかけたのは不当だ」として、坂本氏ら旧経営陣を相手取り1億5000万円の損害賠償請求訴訟を起こした。

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