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『おそ松さん』がヤバすぎる!前代未聞の凄まじい人気の謎!DVD予約ベスト10独占

文=西山大樹/清談社
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 近年、オタク女子に人気の高いコンテンツの共通点を見てみよう。代表的なものに『うたの プリンスさまっ』(TOKYO MXなど)、『弱虫ペダル』(テレビ東京系)、『黒子のバスケ』(TOKYO MXなど)、『ハイキュー!!』(TBS系など)が挙げられるが、いずれも「狭いコミュニティに属する男子たちが、個性豊かな掛け合いを繰り広げる」という特徴を持っている。そういった視点で『おそ松さん』を見てみると、見事にその路線を踏襲していることがわかる。

 さらに、六つ子たちは“成人ニート”として、ひとつ屋根の下で同居し、夜は1枚の布団に並んで寝ているが、これも重要なポイントだ。オタク女子の中には「腐女子」と呼ばれる、男性同士の恋愛を妄想して楽しむ層がいる。彼女たちのフィルターを通せば、こうした六つ子の平凡な日常は、兄弟間の恋愛劇に転化する。

 そして、第1話に大きな仕掛けを施したことも、ヒットの起爆剤になっている。今でこそ大人気の『おそ松さん』だが、放送前は一部の声優ファン以外にはほとんど注目されていなかった。

 しかし、初回が放送されるや否や、一般のアニメファンたちを騒然とさせた。それは、「オタク女子に人気の高い作品を、ことごとくパロディにする」という仕掛けがあったからだ。

 制作スタッフは、六つ子を8頭身のイケメンに変身させ、前述したオタク女子に人気の高い作品はもちろん、『花より男子』(テレビ朝日系など)や『ラブライブ!』(TOKYO MXなど)などの人気作品を盛大に茶化したのである。

『おそ松さん』が狙った“オタク女子ビジネス”

 一般的に、アニメの初回は、キャラの紹介や作品の方向性を示す大切な回とされる。しかし、『おそ松さん』はそのセオリーをあえて崩し、「なんでもありのお祭り回」にすることで、当初は注目していなかった層にも強い存在感を示し、大量の視聴者を獲得した。

 あまりに物議を醸したためか、この初回は「DVD未収録」という結果になってしまったが、ビジネスとしてみれば大成功だろう。

 オタク女子にターゲットを絞るという意図は、スタッフの人選にも表れている。監督には、オタク女子に長年愛され続けているアニメ『銀魂』(テレビ東京系)で腕をふるった藤田陽一氏を起用し、六つ子の声優には、オタク女子に熱烈な支持を得ている、旬の男性声優陣を揃えた。

『おそ松さん』は、「赤塚不二夫の生誕80周年記念」という単なるメモリアル作品ではなく、最初からオタク女子をターゲットに定め、綿密な計画を練って制作された、「オタク女子にウケるべくしてウケたアニメ」なのである。

 では、なぜ『おそ松さん』の制作スタッフは、当初からオタク女子に狙いを絞ったのだろうか。それについて、詳しくは後編でお伝えしたい。
(文=西山大樹/清談社)

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