「面接官の就活生に対するセクハラは民法上の不法行為(民法709条)にあたり、就活の場におけるセクハラは業務の執行に付随してなされたものといえますから、会社もまた使用者責任(民法715条)を負うと考えられます。会社側の対応としては、面接官となる人事労務・総務担当者に対して、就活生に対する個人的な連絡を一切行わないよう周知徹底すると共に、発覚した場合には厳しく処罰すべきでしょう」(同)

「あくまで個人的な誘いであって、嫌なら断ればよい」といった反論は、通常の人間関係にはあてはまるかもしれない。しかし、就職活動においては学生の立場が圧倒的に弱く、双方の立場の強弱が際立っている特殊な場面だ。会社もこの点に十分留意して、違法行為を行う採用担当者がいないか、適切な調査、確認をすべきだろう。
(文=Legal Edition)

【取材協力】
浅野英之(あさの・ひでゆき)弁護士
浅野総合法律事務所代表弁護士

労働問題・人事労務を専門的に扱う法律事務所での勤務を経て、四谷にて現在の事務所を設立、代表弁護士として活躍中。労働問題を中心に多数の企業の顧問を務めるほか、離婚・交通事故・刑事事件といった個人のお客様のお悩み解決も得意とする。労働事件は、労働者・使用者問わず、労働審判・団体交渉等の解決実績を豊富に有する。

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