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クックパッド、創業者の「ご乱心」で空中分解が現実味…社内で退陣要求運動が先鋭化

文=編集部
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 クックパッドの取締役は7人。そのうち社内取締役は穐田氏と佐野氏の2人。社外取締役は熊坂賢次・慶應義塾大学環境情報学部教授、新宅正明・日本オラクル元社長、岩倉正和・弁護士、西村清彦・東京大学大学院経済学研究科教授、山田啓之・税理士の5人だった。

 社外取締役は昨年、佐野氏から出された社長復帰の要請を棄却した。そのため佐野氏は、株主総会で役員を総取り替えとする株主提案を提出。その後、穐田氏と妥協が成立した結果、佐野氏側が多数の取締役を送り込むことに成功した。

 社外取締役で構成される指名委員会で役員を決めるという委員会設置会社のルールを無視した、ボス交渉のようなやり方で役員の候補者が決まったことに社外取締役たちが激怒したのである。

取締役会は佐野氏を執行役から解任

 今回の総会で社外取締役を退任した岩倉氏は、監査報告書に「補足意見」を載せた。岩倉氏は明治の元勲・岩倉具視の末裔で、会社法の権威として知られる弁護士だ。

 補足意見を要約すると、こういうことになる。取締役会は昨年、佐野氏の社長復帰の要請を棄却し、佐野氏もこれを承認した。ところが佐野氏は「当社取締役の立場を離れて、自らの株主としての立場を優先し、その有する当社の総株式の43.58%の議決権を奇貨として、株主提案及び委任状争奪戦を行うことで(取締役会の決定を)否定しようとした」と糾弾している。

 指名委員会が指名した取締役候補を大株主が認めないのであれば、総会の場で会社提案を否決し、自身が推す候補者を選任する手続きが必要になる。ところが、委任状争奪戦になることを恐れた穐田氏が、取締役会の合意に反する内容で佐野氏と妥協。指名委員会の提案を無視するのは問題がある、と穐田氏の行動を槍玉に挙げた。

 そして株主総会の2日前の3月22日、クックパッドの取締役会は佐野氏を海外事業を担う執行役から解任した。経営体制の刷新を求めながら新たな経営方針を示さない佐野氏は、執行役として不適任と判断したのだ。

 総会で社外取締役の椅子を去ることになる人たちが、委員会設置会社としてのケジメをつける格好となったわけだ。

少数株主は佐野氏を支持しなかった

 3月24日、クックパッドは定時株主総会を開催した。会社側提案が可決されることは最初からわかっていた。筆頭株主である佐野氏の持ち株比率は43.57%、2位株主の穐田氏は14.76%で、2人合せて58.33%。否決されることはあり得ない。

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