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新見正則「医療の極論、常識、非常識」

巨額補助金受けて大量広告出す私立大学は、パチンコ三昧の生活保護受給者と同じでは?

文=新見正則/医学博士、医師
巨額補助金受けて大量広告出す私立大学は、パチンコ三昧の生活保護受給者と同じでは?の画像1「Thinkstock」より

 今回は「生活保護と趣味」の話で激論が展開されています。最近話題になっている、生活保護費でパチンコをしていいかという議論にも通じます。

“非常識君”は、「国民のお金、税金から生活費を補填してもらっている分際で、そのお金をギャンブルに使用するとはけしからん! 趣味というレベルを超えてパチンコに明け暮れている人も少なからずいる」という論調です。ギャンブルやパチンコの費用が捻出できるのであれば、その費用分は生活保護費をカットしてもいいだろうということになります。

 そして、非常識君は言います。

「プリペイドカードを支給して、生活保護費の使い道をはっきりしてもらわないと、真面目に働いて、それも生活保護費よりも少ない金額しか収入がない人が浮かばれない」

 確かにそうですね。真面目に働いている人が馬鹿をみるシステムにも映ります。

 一方で、“極論君”は次のような論調です。

「別に生活保護費が最低年収よりも高くていいじゃないか。最低年収が生活保護費よりも低い人で、生活保護を支給してもらいたい人にはどんどん支給してあげればいいのだ。日本は福祉国家で1000兆円も借金をしているのだから、いっそのこともっと借金をすればいい」

 生活保護受給者は200万人を超えました。そして支給総額は4兆円に迫る勢いです。生活保護は基本的に以下の要件を満たせば受け取れます。

(1)援助してくれる親族がいない。
(2)まったく資産を持っていない。
(3)病気やけがで働けない。
(4)収入が生活費を下回っている。

 以上の4つです。そして足りないお金の部分が生活保護費として補助されるのです。生活保護を受給している方の医療費は無料です。ほかにも支払いを免除されるものは、地方税、国民年金の保険料、水道料金、NHKの受信料などいろいろです。

 生活保護の内容は、実は全国的に統一されているわけではなく、市区町村によって異なります。日本全国が一律の住みやすさ、住みにくさではないので、住んでいる地域によって、異なることはある意味当然です。

差別の土台

 病院の医療費が無料ですから、当直をしている若いドクターからは「今日も生活保護の患者がきて、大した病気とは思われないのに忙しい時間帯に押しかけていろいろと不調を訴え、いつものように帰って行った」という苦情などをちょくちょく耳にします。

 ここで“常識君”はこう擁護的発言をします。

新見正則/医学博士・医師

新見正則/医学博士・医師

1959年生まれ
1985年 慶應義塾大学医学部卒業
1985年~ 慶應義塾大学医学部外科
1993~1998年 英国オックスフォード大学医学部博士課程
1998年~ 帝京大学医学部外科に勤務

 幅広い知識を持つ臨床医で、移植免疫学のサイエンティスト、そしてセカンドオピニオンのパイオニアで、モダン・カンポウやメディカルヨガの啓蒙者、趣味はトライアスロン。著書多数。なお、診察希望者は帝京大学医学部付属病院または公益財団法人愛世会愛誠病院で受診してください。大学病院は紹介状が必要です。

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