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それによれば、歌のお姉さんには、やはりさまざまな掟があるという。たとえば、ファッションやネイルの場合、派手なものは禁止とされ、「立ち食い」「信号無視」「NHK以外のテレビ出演」なども禁止されている。
これらの禁止事項は、歌のお姉さんのキャラクターイメージを守るとともに、幼児向け番組であることから子どもたちの規範となるために設けられているという。
そのため、番組のイメージに大きく影響する恋愛スキャンダルはもってのほかで、歌のお姉さんは「恋愛」「結婚」「妊娠」も禁じられている。3月はじめ、8年ぶりの交代が発表された直後に三谷氏の「濃厚車チュー」が週刊誌で報じられたが、このスキャンダルによって「卒業の理由は恋愛禁止の掟を破ったから」といった臆測も飛び交うこととなった。
さらに、歌のお姉さんはひとりしかおらず、代役を立てられないことから日常生活に関する禁止事項も多いという。飛行機が欠航して収録に間に合わないなどのトラブルを避けるため海外旅行が禁じられているほか、けがを防止する意味からスポーツや自動車の運転も禁止されている。
4月13日、9代目歌のお兄さんの杉田光央容疑者が覚せい剤所持容疑で逮捕される事件が起きたが、10代目を務めた今井ゆうぞう氏は「歌舞伎町を歩かない」という掟があったことを番組卒業後に告白している。
服装や化粧から、日常生活、恋愛、結婚、外出先まで制限されるのだから、歌のお姉さんの掟は、まさにアイドルグループ以上といってもいいだろう。
倍率600倍の超難関!休みなしの歌のお姉さん
そもそも、こういった厳しい掟以前に、歌のお姉さんになること自体が超難関といわれる。オーディション情報は特定の音楽大学や有名劇団だけにアナウンスされ、その倍率はおよそ600倍。
選考基準は不明だが、「歌」のお姉さんである以上、かなり高いレベルの歌唱力が要求されるのは間違いない。ルックスに関しても、歴代の歌のお姉さんのバストが控えめなサイズであることから、選考基準のひとつに「貧乳」があるとも噂されている。
この超難関を突破して、晴れて歌のお姉さんになったとしても、今度は最初の3カ月で1000曲の歌を覚え、月曜から水曜は番組収録、木曜は翌週のリハーサル、金曜には歌の収録、土日は地方でコンサート……と超ハードスケジュールが待っている。
日常生活や恋愛が制限される掟があろうとなかろうと、歌のお姉さんには最初からプライベートな時間はほとんど存在しないのである。歴史ある幼児向け番組の看板キャラクターとはいえ、なんとも大変な仕事というしかない。
(文=谷口京子/清談社)