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セブン&アイ、内紛第2幕の火種…うごめく「鈴木敏文親衛隊」 ローソンは没落鮮明

文=編集部

セブン-イレブンの“お家事情”

 セブン&アイHDは16年末から17年初頭にかけて内紛の第2幕が上がる。井阪社長は「セブン&アイHD社長とセブン-イレブン社長を兼務するのが望ましい」との考えを指名・報酬委員会の伊藤邦雄委員長(一橋大大学院特任教授)に伝えていた。対する鈴木氏の意向を代弁する立場だった村田紀敏・セブン&アイHD前社長は「鈴木氏を除く取締役全員が留任、自分がセブン&アイHD、井阪氏がセブン-イレブンの社長を続ける」という案を社外取締役に示した。社外取締役は当然「ノー」。伊藤邦雄氏らは村田批判を口にし、「社外取締役は立ち上がる。株主総会に向けて機関投資家が動く」と宣言した。これで「鈴木・村田」側の人事案は潰れた。

 しかし、最終局面で社内融和という名の妥協が成立した。鈴木氏お気に入りの古屋一樹取締役執行役員副社長がセブン-イレブンの社長に就いたのは、当初の鈴木氏の人事案通りである。そこで、セブン&アイHDの社長になった井阪氏はセブン-イレブンの取締役として残り、古屋氏が暴走しないように監視する。さらに、副社長のポストを新設して“鈴木敏文親衛隊長”と呼ばれる後藤克弘常務執行役員が昇格した。

 つまり、この1年間は井阪氏プラス伊藤順朗取締役vs.後藤克弘副社長(=鈴木氏)の対立の構図となるだろう。伊藤氏はCSR担当だが、もっと重要なポストに就くのではないかとの見方もある。

 鈴木氏の処遇を「最高顧問」と報じたメディアもあったが、社外取締役が鈴木氏の影響が残ることを懸念し「名誉顧問」に落ち着くとみられている。突然社長を辞めさせられた格好で顧問になった村田氏も今はおとなしくしているが、あきらめきれずに虎視眈々と復権を狙っている可能性がある。
(文=編集部)

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