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黒田尚子「『足るを知る』のマネー学」

深刻な実家「空き家化」問題、便利な方法&制度がこんなにあった!円滑に売却や賃貸!

文=黒田尚子/ファイナンシャルプランナー
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 賃料は相場よりも安くなるものの、JTIが最低賃料(査定賃貸料の85%)を保証し、終身借り上げてくれるので、空室リスクを回避できる。また、3年ごとに契約が終了する定期借家契約のため、自宅に戻ることや売却も可能だ。

 最近では、多くの自治体が空き家対策として空き家バンクを設置しており、その数は500 にも上る。空き家バンクとは、その名前の通り、空き家情報を集め移住希望者にインターネット等で情報を提供する仕組み。運営しているのがほとんど自治体の職員のため、民間業者では取り扱わないような物件や地元密着の情報が入手できる。単に借主と貸主のマッチングを図るだけではなく、リフォーム等で出費があるときに、費用の助成・補助をしてくれる点も大きなメリットだ(自治体等で制度の有無や内容は異なる)。

安易なマイホーム購入は、“負”の遺産になる可能性も

 日本全国、空き家問題で頭を悩ませている人が続出する一方で、都心マンションは売れ行き好調だという。とくに、東京オリンピックの開催が決まり、中央区晴海地区や江東区豊洲地区などのタワーマンションは大変な人気を呼んでいる。

 東京カンテイの「マンション・一戸建て住宅データ白書2015」によると、首都圏の新築マンション一戸の平均価格は5,183万円。14年の4,653万円から11.4%も大きく上昇し、すでに価格はミニバブル期の07年(4,691万円)の水準を超えている。高額でもマイホームを購入したい人が多い一方、不要な空き家が増えているというのは、なんと矛盾した状態だろうか。

 もちろん身近な問題として、まずは目前に迫る実家の空き家対策をどうすべきかが最優先事項。でも、このような日本の不動産事情を目の当たりにすると、将来、同じような問題が自分の子どもや孫に降りかかってこないとは限らない。

 今後、ファイナンシャルプランナーとして、マイホーム購入をお考えのお客さまには「将来的にその家をどうしたいか?」も検討していただくべき事項のひとつに加えるべきかもしれない。
(文=黒田尚子/ファイナンシャルプランナー)

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