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山崎俊輔「発想の逆転でお金に強くなる『お金のトリセツ』」

老後、なぜ大半の人が貯金不足で後悔するのか?自動的に毎年15%儲かる老後資産形成法とは

文=山崎俊輔/フィナンシャル・ウィズダム代表
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 むしろその逆で、私たちは非合理的な行動を取ってしまいます。これは行動心理学を経済学に応用した行動ファイナンスの研究成果でも明らかです。ゴールが遠すぎ、目標金額が大きいテーマから私たちは目を背けます。近視眼的損失回避などといいますが、今何かを我慢しなければ将来の備えはできないとしても、リアリティがない老後のために目の前の生活を切り詰められるほど、人は強くないわけです。

 私たちは毎月の家計を安定的に維持するだけでも大変です。そのうえ住宅ローンの返済(購入前なら頭金づくり)、子どもの学費準備などの「目の前にゴールが明確に迫っている資金ニーズ」に追われる日々です。数十年先の老後のために3000万円くらいを計画的に積み立てよう、とはいかないわけです。

 しかも、「子どもが大学を卒業したら自分の老後に備えよう」「住宅ローンが終わったら自分の老後の貯金をしよう」というアプローチも通用しません。現在暮らす人たちの多くは、子どもが卒業したら50歳代後半から60歳代前半であったり、住宅ローンの返済終了年齢を60歳代から70歳代に設定しているからです。「Aが終わったらBに着手」というわかりやすいやり方は、老後のお金には通用しなくなっています。

とりあえずでも今すぐに加入し、自動的に積み上げることがもっとも効果的

 私たちが非合理的なのは仕方がないことです。すべて理詰めで合理的行動をする人ばかりだったら、人生はもっとつまらないものになってしまうでしょう。味は無視して吸収率と栄養バランスだけでカロリーを摂取していたら、つまらない人生ですよね。

 しかし、非合理的行動が長い目で見て不毛な結果を導くことがわかっているなら、ひとつだけアクションを起こして、その後は自動的に効果的行動につながるような「しかけ」を講じてみてはどうでしょうか。

 老後資産形成についていえば、

「1カ月でも早く始める」
「少額でもいいので定期的に積み立てる」
「中長期的に高い利回りが期待できるものに投資する」
「税制優遇のある口座は優先して使う」
「中途解約は絶対にしない」

という仕掛けをつくる必要があります。

 なにやら面倒なルールですが、ひとつの行動だけで完結します。そう、今回改正された確定拠出年金を活用し、「確定拠出年金の加入書類を書き、積立をスタートする」という選択をするだけでいいのです。

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