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鷲尾香一「“鷲”の目で斬る」

あの業績低迷企業に「乗っ取り」騒動勃発!全取締役解任を要求、謎の企業の正体

文=鷲尾香一/ジャーナリスト
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 確かにプラコーは業績が好調な企業とはいえない。配当は無配が継続している。しかし、業績は好転の兆しを見せ、2016年3月期決算では増益転換を果たしている。さらに、17年3月期業績予想では増収・増益を見込んでいる。

 業績が悪化している時ならいざ知らず、好転し始めているこのタイミングで、フクジュ側が株主提案を行う理由は何か。

提案してもいない株主還元策

 通常は、自らが経営権を握った場合に打ち出す施策や株主還元策などを提案するのが一般的だが、フクジュ側の提案には株主還元等の提案は含まれていない。この点をフクジュ側に確認したところ、「株主提案の中には株主還元策なども含まれている。プラコーが発表文には掲載しなかったのではないか」と回答した。

 そこで、プラコー側に株主提案としてどのような株主還元策等が出されているのかを確認したところ、役員改選以外の提案は行われていないことが明らかになった。これは、非常に重大な問題だ。筆者の取材に対して、フクジュは提案してもいない株主還元策などをあたかもプラコー側が発表しなかったかのように虚偽の回答をしているのだ。この点だけでも、フクジュが誠実な態度で、さらには他の株主のことも考えた上で株主提案を行っているとは考えにくい。こうした姿勢は、株主提案がプラコーという企業の発展を目的とするのではなく、単に経営権を獲得することだけが目的ではないかという疑惑を浮かび上がらせる。

 今回、株主提案を行ったフクジュは、その経営実態がわからない。代表を務める井出和成氏は、株式市場では「仕手筋」との噂も聞かれる。現在、フクジュはプラコー株20%程度を保有している。さらに、突然、個人大株主として登場したのが平原宏一氏という人物で、8%程度を保有している。

 フクジュ側は平原氏について、「以前からの知り合い。今回の株主提案では協力していただくことになっている」と両者が連携していることを明らかにしているが、平原氏とはいかなる人物なのか。

「アーティストハウスという企業をめぐる仕手戦で名前が上がっており、株式市場関係者の間では“仕手筋”と認識されている」(株式市場関係者)

合理性のない新株発行による資金調達

 こうして俯瞰してみると、今回のプラコーをめぐる株主提案の実態が浮き彫りになってくる。フクジュ側の株主提案のなかに、そのヒントとなる次の文言がある。

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