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富家孝「危ない医療」

知らぬうちに無駄に高い薬代を負担…こう防ぐ!危険な薬の飲み合わせで健康被害の恐れも

文=富家孝/医師、ラ・クイリマ代表取締役
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点数稼ぎする薬局

 しかし、こうなると薬局の収入は減る。そこで厚労省は次の14年の改定では、おくすり手帳を必ずしも必要としない患者に対する薬剤服用歴管理指導料の評価を見直すとした。つまり、手帳を持参しなかった患者については41点を算定できず、34点しか取れない。

 その結果、何が起こったか。とりあえずシールだけを渡して、管理指導料を取ってしまうという薬局が現れた。また、薬局によってはぺらぺらの「超薄型おくすり手帳」をつくり、これを乱発することで点数稼ぎするところも現れた。

 当然だが、これには患者さんから不満が続出した。「薬の説明もないまま、知らないうちに薬袋にシールだけ入っていた」「ジェネリック医薬品についての説明がなかった」などだ。

 こうして今年の4月の改定では、管理指導料をおくすり手帳を持参した場合は38点=380円に引き下げ、おくすり手帳がない場合は50点=500円に引き上げたのである。
 
 この差額は120円。おくすり手帳の有無によって、3割負担であれば40円の差が生じることになった。つまり、今度はおくすり手帳を持っていったほうが、40円トクできることになってしまったのである。

手帳を持参しないデメリット大

 ただし、手帳を持っていっても安くならない場合もある。たとえば、かかりつけの病院に通い、薬局もいつも決まった薬局を使っているとしても、たまになにかの都合で別の薬局に行くケースがある。こうすると値段は高くなる。

 管理指導料は、初めての薬局と、一度調剤をしてもらって半年以内に再度利用した場合とでは、点数が異なる。初めての薬局は50点=500円(3割負担で150円)だが、半年以内に再度利用したときは38点=380円(3割負担で110円)になる。つまり、度薬局を決めたら、そこに通うほうがトクなのである。

 また、利用する薬局が「大型門前薬局」であれば、歴管理指導料は50点=500円という規定もある。大型門前薬局に該当するかどうかは、薬局に確認したほうがいい。

 現在、おくすり手帳は電子化が進んでいる。調剤薬局チェーンのなかには、独自で専用アプリを開発し、スマホで管理できるサービスを展開しているとこともある。これまでは、電子版おくすり手帳に記録した場合は診療報酬には加算されなかった。しかし、この4月からは、電子版も条件を満たせば紙と同じに扱われることになった。

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