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小林麻央さんが罹った乳がん、原因・治療法・生存率は?乳房切除手術が不可能の場合も

文=編集部、取材協力=岡田正彦/新潟大学名誉教授
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小林麻央さんが罹った乳がん、原因・治療法・生存率は?乳房切除手術が不可能の場合もの画像1市川海老蔵

 6月9日、歌舞伎俳優の市川海老蔵(38)が会見を開き、妻でフリーアナウンサーの小林麻央さん(33)が乳がんを患っていることを公表した。海老蔵によれば小林さんのがんは進行性で、ステージについては「深刻」という表現を使い、現在は手術に向けて抗がん剤治療中だという。

 乳がんといえば、女性が罹るがんのなかで最も多いことは知られているが、具体的にはどのような病気なのだろうか。医師で新潟大学名誉教授の岡田正彦氏に解説してもらった。

生活習慣の改善でリスクを減らす

 乳がんは、年齢別でみると30歳代以降に多くなっていき、40歳代でピークとなり、以後、年齢が進むにつれ、ほかのがんのほうが多くなっていきます。ただし、死亡率でみるとがん全体の第5位です。

 乳がんの症状は、乳房の硬いしこり、皮膚のひきつれ、血性の乳頭分泌液などで、痛みはあまりありません。乳がんが見つかるきっかけはざまざまで、「自分で気づいた」「がん検診や人間ドックで指摘された」などが多くなっています。

 乳がんの進行程度は0期から4期【編註:正式表記はローマ数字、以下同】までの5つに分けられますが、正確には手術のあとで決まるものです。0期はもっとも初期の状態で、この段階が想定されると、乳房の部分切除とともに組織の顕微鏡検査が行われます。1期と2期では乳房と一部リンパ節の切除が、2期の一部~3期では手術前に薬物治療が行われます。3期の一部~4期になると手術はできず、薬物による治療が中心となります。

 5年生存率は、最新のデータによれば1期で99.7%、2期で94.7%、3期で78%、4期で37.5%であり、がん全体の平均からみると、かなり良好です。

 数年前、米国の女優アンジェリーナ・ジョリーさんが遺伝子検査を受けたところ、乳がんにかかりやすい体質であることがわかり、予防のために乳房切除手術を受けたというニュースがありました。しかし最近の研究で、がんの元となる「がん幹細胞」の存在が明らかになりました。この細胞がどこで発生するのか、まだわかっていません。もし乳房の外で発生するものであれば、乳房を切除してもがんは防げないことになります。

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