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セコムと大戸屋、社内クーデターで泥沼内紛!サンリオ、功労者辞任で創業者の20代・孫を役員抜擢

文=編集部

 高雄氏は「エリエール」ブランドで知られるティシューペーパーを大ヒットさせ、“中興の祖”と呼ばれている。長男の意高氏は、社長だった当時、バカラ賭博でつくった巨額の借金の返済に子会社の金を不正流用していたことが発覚し、11年に特別背任の罪に問われて有罪判決を受けた。

 高雄氏は意高氏の後任に大番頭の佐光氏を据えた。その後、創業家の影響力を排除したい佐光氏と、高雄氏の間で熾烈な権力闘争が勃発。佐光氏は最高顧問の高雄氏を解任した。これに対して高雄氏は、自身がバカラ事件に関与していないのに解任されたのは不当として、佐光氏個人に1億円の慰謝料を求める裁判を起こして現在も係争中だ。

 高雄氏に助け船を出したのが北越紀州製紙だ。高雄氏の持ち株を買い取り、高雄氏はその資金で息子の巨額借入金の尻拭いをした。北越紀州は大王製紙株を21.23%保有する筆頭株主だ。

 現在では、佐光氏ら大王経営陣と北越紀州が対立し、膠着状態に陥っている。佐光氏が強気なのは、高雄氏以外の井川一族を味方に付けたからだ。「高雄氏=北越紀州」vs.「佐光氏=高雄氏以外の井川一族」という対立の構図である。

 高雄氏の佐光氏に対する怨念は凄まじい。佐光氏を社長から解任するために大王製紙株を買い増してきた。その結果、北越紀州と合わせて25.0%の株式を保有するまでになった。どちらかが倒れるまで死闘は続くだろう。

サンリオは創業者の孫が取締役になる

 サンリオは6月23日開催の株主総会で創業者の辻信太郎社長の孫、辻朋邦執行役員が取締役に就任する。朋邦氏は250人の社員が所属する企画営業本部の副本部長を務める。この部門の別名は「ミニサンリオ」。1500社とライセンス契約を結び、月に300件の新規契約案件が持ち込まれる。

 信太郎氏は長男の辻邦彦副社長を後継者に指名していた。ところが、海外事業担当の邦彦氏は出張先の米ロサンゼルスで13年11月に急逝した。88歳の信太郎社長にとって、後継者探しが喫緊の経営課題となった。手っ取り早い方法だが邦彦氏の息子、朋邦氏を後継者として鍛えることにしたわけだ。

 邦彦氏は三菱商事から招いた鳩山玲人常務と二人三脚でライセンスビジネスを展開してきた。鳩山氏は海外ライセンス事業を大きく伸ばした立役者だ。次期社長の有力候補と目されていたが、邦彦氏が亡くなり後ろ盾を失った。信太郎氏と鳩山氏の折り合いも決して良くはなかったといわれている。

 鳩山氏がやってきた仕事を、邦彦氏の妻の辻友子取締役が引き継いだことから、鳩山氏がサンリオを去るのは時間の問題とみられてきた。そして、鳩山氏は6月の株主総会で退任し、それに伴い友子氏が海外と映画事業を統括することになる。鳩山氏は株式上場が決まったLINEの社外取締役に就いた。

 鳩山氏と入れ替わりで朋邦氏が取締役になる。信太郎氏は、血の継承にこだわっているが、高齢のため、もし不測の事態が起これば、まだ20代の朋邦氏が社長になるのは時期尚早なため、母親の友子取締役がワンポイントリリーフして社長になるとの見方もある。
(文=編集部)

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