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公認会計士・平林亮子と考える『あなたならどっち?』

妻は「年収130万の壁」気にせず、どんどん働いたほうが人生でメリット大なワケ

文=平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表
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 また、夫の勤め先の扶養手当なども影響してくる可能性があります。実際にどれだけ手取りが増えたり減ったりするのかはそれぞれの状況で異なりますが、手取りを増やすには年収160万円以上を目指す必要があるといわれています。

働くことが一番の保険

 個人的に相談を受けた場合には、働ける環境にあるのなら、どんどん働くことをお勧めしています。たとえ手取りが減ったとしても、です。

 優良な企業であれば、優秀な人には130万円などと言わずに働いてほしいと思っているものです。それなのに、「130万円の枠の中で」と言われると、互いに能力を生かしきれないこともあります。実際、「もっと仕事を任せたいのだけど、今以上には働かないって言われてしまうんだよね」と経営者を悩ませてしまうケースにも遭遇します。本当にもったいないことだと思います。

 また、勤務先で厚生年金に加入できれば、将来の年金が少し増えるはずです。勤務先の健康保険に加入できれば、出産時や病気で働けない場合に、一定期間、出産手当金や傷病手当金を受け取ることができます。扶養されている時や国民健康保険加入時には、これを受け取ることはできませんから、自ら社会保険に加入する意味は意外と大きいのです。

 それに、たとえば一家の大黒柱が倒れてサラリーマンを続けられなくなれば、扶養から外れることになります。そういうケースに備えて民間の保険に入っておくことも重要ですが、いつでも代わりに働ける体制をつくっておくことは、何より心強い保険になります。

 もちろん、働きたくてもさまざまな理由で働けないことだってあるでしょう。企業の側が、社会保険に加入させたくないからと労働時間を調整するケースだってあるかもしれません。

 でも、働けるという選択肢があるのなら、扶養や目先の手取額にとらわれすぎず、むしろそれ以上を目指して働いてみるのもお勧めです。金額的な損得計算だけにとらわれるよりも、長い人生をどう生きるかが大切なのですから。
(文=平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表)

平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表

平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表

1975年千葉県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部地理学科出身。
企業やプロジェクトのたち上げから経営全般に至るまで、あらゆる面から経営者をサポートしている。
また、女性プロフェッショナルに関するプロジェクト「SophiaNet」プロデューサーを務めるなど、経営サポートに必要な幅広いネットワークを持つ。
さらに、中央大学商学部客員講師として大学で教壇に立つなど、学校、ビジネススクール、各種セミナーなどで講義、講演も積極的に行っている。
『決算書を楽しもう!』 『「1年続ける」勉強法―どんな試験も無理なく合格!』(共にダイヤモンド社)、『相続はおそろしい (幻冬舎新書)』(幻冬舎新書)、『1日15分! 会計最速勉強法』(フォレスト出版)、『競わない生き方』 (ワニブックスPLUS新書)、『5人の女神があなたを救う! ゼロから会社をつくる方法』(税務経理協会)など、著書多数。
合同会社アールパートナーズ

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