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鷲尾香一「“鷲”の目で斬る」

ふるさと納税、巨額化で「寄付」の主旨外れ…住民の生活を大きく左右するレベルに

文=鷲尾香一/ジャーナリスト
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(1)「返礼品(特産品)の価格」や「返礼品(特産品)の価格の割合」(寄附額の何%相当など)の表示(各地方団体のホームページや広報媒体等における表示のみでなく、ふるさと納税事業を紹介する事業者等が運営する媒体における表示のための情報提供を含む)を行わない

(2)換金性の高いプリペイドカード等や、高額または寄附額に対し返礼割合の高い返礼品(特産品)など、ふるさと納税の趣旨に反するような返礼品(特産品)を送付する行為を行わない

 これに対して、実際に見直しを実施した団体は34(1.9%)しかなく、見直しを実施する予定の団体57(3.2%)と合わせても、わずか全体の5%にすぎない。1448(81.0%)の団体が見直しを行う必要はないと判断している。

 今や、地方団体にとって「ふるさと納税」はふるさとを思う個人の気持ちによる寄付行為ではなく、返礼品という特産物などを販売する事業となっている。それならば、割り切って「ふるさと納税」などというまやかしの名前をやめ、税制上の特例が認められている「地方再生事業」として認定するのはいかがだろうか。
(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)

鷲尾香一/ジャーナリスト

鷲尾香一/ジャーナリスト

本名は鈴木透。元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。

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