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トヨタ、「系列」解体の激震…重要部品でデンソー切り捨て非系列採用

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脱系列で自動車部品メーカーの再編が加速

 日本の自動車産業を支えてきた「系列」と呼ばれる、自動車メーカーと部品メーカーの濃密な関係が薄れてきた。品質向上につながるため、各メーカーは系列を大切にしてきたが、時代が変わった。

 EVなどに代表される環境対応車が開発の主流になり、必要な部品や技術が劇的に変化してきた。自動運転車など車のIT(情報技術)化で異業種からの参入が盛んになったことも大きい。

 次世代車の開発競争で各メーカーとも研究開発費が膨大になってきた。生産コストの削減のため、共通部品をブロック玩具のように組み合わせて色々な自動車をつくる「組み合わせ型」の生産が広がってきたことから、各社は部品メーカーの絞り込みを進めている。

 その過程で系列の再編が起こった。トヨタ自動車は脱「系列」に踏み出した。15年に発売した主力車種「カローラ」の新型車に採用された最先端の衝突回避支援システムは、独大手自動車部品メーカー、コンチネンタルから調達した。これまでは、デンソーから衝突回避支援システムの部品を調達してきた。新カローラに採用されたコンチネンタルの技術は、17年末までに欧米と日本で発売されるトヨタ車に幅広く採用されることになる。

 コンチネンタルの技術の採用は日本の部品供給業者に衝撃を与えた。トヨタ系で、しかも国内最大手の部品メーカーであるデンソーといえども、技術革新競争で世界の競合他社に後れをとれば、バッサリと切り捨てられることが実証された。

 自動車をつくるには、約3万点の部品が必要になる。従来は系列からの購入が多かったが、電気自動車や燃料電池車(FCV)など最新鋭のテクノロジーを搭載したクルマが登場するにつれ、系列以外の企業から調達することが増えてきた。その象徴がトヨタがコンチネンタルを採用したことだ。

トヨタ、VWが系列部品の統合に動き出す

 トヨタは14年11月、系列企業の再編に乗り出した。ブレーキ、ディーゼルエンジン、マニュアルトランスミッション(MT)の国内3事業の重複を解消するためだ。

 デンソーとアイシン精機のブレーキ事業を統合。ディーゼルエンジンは豊田自動織機に集約。MTの開発はアイシンの子会社に移管する。開発から生産までを一貫して手掛ける専門家集団をつくり、開発のスピードを上げ、価格競争力を高めるのが狙いだ。

 日産の系列は大半が解体されており、次はホンダの系列の再編に注目が集まる。

 一方、独フォルクスワーゲン(VW)は排ガス不正で業績が悪化しており、重複する部品をつくっている企業を集約してコストを削減する。VWの部品事業はグループ全体で世界に二十数カ所の拠点がある。統合することによって7万人の従業員を擁する巨大な部品メーカーが誕生するかもしれない。
(文=編集部)

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