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(2)発生の可能性「中」とされるリスク
・人型ロボットがオレオレ詐欺に利用される
・愛玩用の犬型ロボットが歌うサービスを提供していた会社が倒産したため、サービスが継続できず、ロボットが歌わなくなり、ショックを受けた飼い主の高齢者の健康が悪化する
(3)発生の可能性「低」とされるリスク
・テレイグジスタンス(遠隔操作)のロボットにより外国人が入国審査を受けることなく「上陸」することが可能となり、出入国管理制度が機能不全に陥り、テロリスト等が流入する
・人間に投棄された「野良ロボット」が徒党を組んで、人間に対して参政権等の権利付与を要求する
加えて、そのリスク管理の方法としては、野良ロボットが生じないよう登録制等の検討、人間に反抗するおそれのある人工知能の開発の事前の制限等を必要とされている。
報告書の終わりには、報告書の示すシナリオは現段階で想定されるAIネットワーク化に伴うロボットに関するリスクのシナリオをあくまでも試行的に例示したものにすぎず、AIネットワーク化のリスクに関するシナリオが以上のシナリオに限定されることをなんら含意するものではないと記されている。
今後、社会の各分野に関係するステークホルダーの参画を得つつ、AIネットワーク化の進展等に応じて、リスクにシナリオを拡充するとともに、既存のリスクシナリオについてもその内容やリスク評価等を不断に見直すなど継続的に検討・共有を行い、それに基づく対処を進めていくことが求められる。
(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)
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