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名郷直樹「健康についてウェブで検索するな!」

認知症の検査は危険!不必要に脳梗塞&胃潰瘍の患者にさせられ「心配」増殖の恐れ

文=名郷直樹/武蔵国分寺公園クリニック

 もちろん「血液サラサラの薬」で脳梗塞が予防できる効果が、胃潰瘍からの出血などの害を上回る効果があれば、こうした心配も無駄ではないかもしれません。しかし、残念ながら隠れ脳梗塞の人に、そのような効果があるかどうかはっきりしていません。脳梗塞を起こしやすい糖尿病の患者さんでも、はっきりした害を上回る効果が示されていないくらいで、隠れ脳梗塞の人でどうなのかはよくわかっていません。認知症に対しては、さらに効果は不明です。

 認知症の症状そのもので困っているのではなく、認知症の心配で困っているという人は、あまり検査をしないのがお勧めです。特にMRIをとったりすると、3割の人は、治療したほうがいいかどうかもよくわからない脳梗塞患者にされてしまうかもしれません。

 実際の生活上の不便がなく、認知症の心配だけであれば、何も心配はありません。検査などせずに、今まで通りに生活すればいいのです。
(文=名郷直樹/武蔵国分寺公園クリニック)

名郷直樹/武蔵国分寺公園クリニック

名郷直樹/武蔵国分寺公園クリニック

武蔵国分寺公園クリニック 名誉院長
地域家庭診療センター センター長
CMECジャーナルクラブ編集長
臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)理事
武蔵国分寺公園クリニック

Twitter:@nnago

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