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江間正和「飲食業界を“数字と現場”で科学する」

飲み放題、なぜ店も客も得?一杯の原価はたった150円?店は損しない数字のカラクリ

文=江間正和/飲食プロデューサー、東京未来倶楽部代表
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 あとは、幹事さんとしては飲み放題がないお店は不安を覚えますから、「選ばれないリスク」が発生します。領収証でいくらでも払える状況ならいいのですが、当日までいくらで収まるかわからないお店は避けたくなることのほうが多いでしょう。めいっぱい飲むために飲み放題の予約というよりも、最初から予算を決定させるために飲み放題を予約するケースのほうが多いです。

 昔と違って強引に他の人に飲ませるような飲み方も減りましたし、飲まない飲めない人たちも増えています。一部例外の人もいますが、「飲み放題=醜い」というケースはかなり減っています。

ウィンウィン商品

 飲食業界の材料費は30%が「目安」といわれていますが、営業時間外から手間をかけた料理を準備し、時間中もサービス等の人件費もかかります。ここをケチればいい料理、いいサービスの提供はできません。場所を維持する家賃・管理費もかかります。冷房や電気、お箸やおしぼり等の光熱費や消耗品もかかります。初期投資のローンの返済もしなくてはなりません。

 お店はかなりキツキツのなかで、工夫しながらかける費用の配分目安も意識して経営しています。

 そんななかで「飲み放題」はお客さんにもお得感を感じられ、お店も一定の利益をいただける「ウィンウィン商品」ともいえるでしょう。あとは、飲み放題の内容を見ながらお店を選ぶのがおススメです。安さ重視で安いお酒だけの店もありますし(飲み放題1,000円くらいの売値)、飲み放題だけどおいしいお酒も味わってもらおうと、いい(高い)お酒も置くお店もあります(飲み放題2,000~3,000円の売値)。そのときの宴会の趣旨に合わせて、お店や飲み放題の内容を選ぶと、幹事さんとして喜ばれることでしょう。
(文=江間正和/飲食プロデューサー、東京未来倶楽部代表)

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