NEW
理央周「マーケティングアイズ」

安くて便利すぎるタクシー配車・Uber、ついに日本のタクシー業界を脅かし始めた!

文=理央周/マーケティングアイズ代表取締役、売れる仕組み研究所所長
【この記事のキーワード】

, ,

世界的に普及開始

 このようなムーブメントは、アメリカだけではない。ベトナムでは自動車ドライバーに向けて、車両購入用に運転者のためのローンを、ウーバーと金融機関が共同で開発しているという。これにより、ベトナムではさらにウーバーが普及することも予測される。

 移動手段としてオートバイが主流のインドネシアでは、バイクタクシーの配車アプリサービスもできているようだ。また、ベトナムでもバイクタクシーの需要が拡大しているなかで、ほかの仕事より安定した給料がもらえるということもあり、ライダーの間でも評判になっているとのことだ。

日本での「ウーバーのこれから」

 では、日本での「ウーバーのこれから」はどうだろうか?

 まず、ウーバーにとって規制の壁は低くない。日本では、自家用車による人の有償輸送は原則、認められていない。このハードルの高さがほかの黒船、たとえばアマゾンやグーグルが日本に入ってきた時との大きな違いである。したがって、規制の壁を超えることに大きな労力が必要であろう。

 しかし、2000年初頭に筆者がアマゾンに在籍していた時に感じたのは、「企業として顧客の利便性を追求するということは、最終的に絶大な顧客ロイヤリティーを生む」という事実だった。利用者増が先で、規制緩和は後からついてくるものだと筆者は今でも信じている。言い方を変えれば、「利便性の追求があれば恐れることはない」というエールを送りたい。

日本での普及の鍵

 では、ウーバーが日本で普及するために何をすべきなのか?

 大局的にみれば、もちろん行政や業界団体への働きかけが必要である。しかし、同時にさらなる利便性を追求することが必須だと思っている。

 それは、顧客の立場に立った、「細かいニーズ解消」の積み重ねに努めることである。それこそが、タクシーとの大きな差別化ポイントになる。

 たとえば、インドにおけるウーバーは、地図そのものの質が高くないため、地図アプリを使っても目的地にうまくたどり着けないことが多い。パナマでもドライバーが英語に不慣れなことがあり、地図でなく口頭で伝えた場合、運転手が慣れている別のホテルに行ってしまったという事例もあるという。

 これは一見するとウーバーならではのミステイクに見えるが、通常のタクシーサービスでも起こりうることだ。

RANKING
  • 連載
  • ビジネス
  • 総合