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熊谷修「間違いだらけの健康づくり」

要介護になる老人、共通して●●が不足していた?

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 量反応性とは、わずかな数値の差でも、表出する変化に違いがみられることをいう。なお、血清アルブミンの詳細については次稿で解説する。

 地域の元気なシニア約350名の協力のもと行った8年間の縦断研究である。初回調査で採血し血清アルブミンを測定して、値の高くたんぱく質栄養の良いグループ(4.3g/dL以上)、中位グループ(4.2~4.1g/dL)、低いグループ(4.0~3.8g/dL)に分け、その後8年間の各グループの最大歩行速度が低下する程度を比較した。

 その結果、たんぱく質栄養の良いグループに比べ、低いグループは約40%最大歩行速度の低下量が大きいことが明らかになり、中位グループはその中間の20%程度の低下量であった。血清アルブミンと最大歩行速度の低下の関係は直線的なこともはっきりした。たんぱく質栄養の良いシニアほど老化の速度が遅く抑えられ、足腰の衰えがわずかで済んでいることを示している。

 この関係は、運動習慣があるかないか、年齢は何歳か、あるいは太っているか否かなど他にも関係している項目の影響を加味酌量しても、変わらない明瞭なものだった。たんぱく質栄養が良好なシニアほど、体の虚弱化が予防され要介護リスクが低いのである。

 この縦断研究で示された老化とたんぱく質栄養の関係は、その後アムステルダム在住のシニア集団の研究でも確認され、現在では国際的な共通認識となっている。最近、健康食品の広告で「たんぱく質」という栄養用語を目にすることが多くなった。筆者にとっては遅ればせながらの感は否めないが、よい潮流である。
(文=熊谷修/人間総合科学大学教授)

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