自社の利益になる情報をウィキに記載したい企業などがステマ業者に依頼をし、偏った情報を記述するといった行為も横行しているのだ。こういったステマ行為は中立性や正確性を貶めるとみなされ、利用規約に反する行為として禁止されており、ステマ行為が発覚したユーザーアカウントを利用停止・禁止に処するなどの措置を行っている。しかし、当然このような処置でステマが根絶できているわけではない。

 こういった荒らしやステマといった悪意を持って編集をする者以外にも、単純に自身の主義主張を押し通したいユーザー同士の“編集合戦”が日々行われている。あるユーザーが書いた内容に対して納得のいかない別のユーザーが、その記述を削除して別の内容に修正する、その内容をもう一方のユーザーが再び削除・修正するといった編集合戦がエンドレスに繰り返されている記事も多い。

 特に政治、宗教といったジャンルの用語では編集合戦が活発に行われており、そういった記事に関しても他の一般ユーザーからすれば、その時点で掲載されている情報に信頼を置くことはできないだろう。

 無料ですぐに知りたい用語の情報を引き出すことができるウィキは確かに便利であり、そこに記述されてる内容におおむね間違いはないのだろう。しかし、編集者の事実誤認による記述間違いや編集合戦はもちろん、悪意のある荒らしやステマによるミスリードもあるということである。

 一般ユーザーはウィキから便利に情報を得ることができるが、そこに記載されている情報を鵜呑みにするのではなく、その情報をどこまで信じるか否かの精査は各自でしなければいけないようだ。
(文=昌谷大介/A4studio)

RANKING
  • 企業・業界
  • ビジネス
  • 総合