NEW

5千人のアイドルたちが「アイドル」という枠組みを破壊し始めている…日本の新しい教養

文・構成=田中秀臣/上武大学ビジネス情報学部教授
【この記事のキーワード】, , , ,

5千人のアイドルたちが「アイドル」という枠組みを破壊し始めている…日本の新しい教養の画像2

もはや現代の教養であるアイドルの世界

 そして、ここを強調したいのだが、現代の日本文化を語る際に、すでにアイドルは必修の知識になっている。つまり「現代の教養」なのだ。AKB48やももいろクローバーZを知っているだけでは、教養として不十分だ。日本のアイドルは、すでに世界の文化の最先端を行っている。この現代の教養を学ぶ上で、最も確実でリーズナブルなアイドルの代表が、このホワイドールなのである。

 これは、彼女たちの個性が、どんなタイプの人にも親しみやすい性格だからというだけではない。実際に、運営の手法が多段階にわかれて、ライブ・アイドルの面白さの深みに徐々に誘導するように構築されているからだ。経済学的にいえば、アイドル消費の機会費用が低くなっている。

 まず、いきなりライブ会場に行くのはハードルが高い人というたちがほとんどだろう。特に、自分だけが知らない空間のなかに身を置くのは誰でもつらいものだ。現在のアイドルのほとんどが平日、週末を問わず、小さいところでは数十名、あるいはせいぜい数百名が入れば満員の会場でライブを行っている。ロケーション的には、東京でいえば渋谷や新宿などの繁華街の一角にあるライブ会場がほとんどである。

 そのライブ会場に行く前に、ホワイドールでいえば、まず新星堂サンシャインシティアルタ店(@ssd_alta)で、月に二度のペースで実施されているミニライブと特典会に行くことをおすすめする。

 ショッピングモールの一部なので、開放的で明るい空間になっていて見に行きやすい。また、なんといってもミニライブ自体は無料なのだ。しかも、2人は「永久店長」に就任していて、ライブの前には交代でレジに立っている。手が空いている(?)もう1人は、ミニライブ前は「なんちゃってDJ」と称して、DJコントローラーを操作しながら好きな曲をかけて観客との交流タイムにしている。

 さらに注目すべきなのは、彼女たちのファンがとても開放的ということだ。筆者が最初にこの新星堂のミニライブを見に行った時に驚いたのは、ファンの人たちが、うしろの人たちが見やすいように率先して座ってくれたことだ。アイドル見学に慣れない人たちはどうしても後ろにいきがちだが、それに配慮した行動なのだろう。

 こういう雰囲気は、彼女たち、ファン、そして運営が生み出した財産であろう。筆者は、似たような現場としては、Negiccoやまなみのりさなど少数のグループしか知らない。

なぜアイドルが琵琶湖一周や富士山登山?

 さて、現代のアイドルの多くは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やインターネット動画サービスを巧妙に利用して、ファン獲得の努力をしている。ホワイドールもまた、ツイッターやブログなどを利用して発信に努力している。特に、無料視聴アプリ「showroom」を使った毎週放送の番組には、特に力を入れている(「WHY@DOLLの~ほわどるの曖昧ルーム~」)。

RANKING

11:30更新
  • エンタメ
  • ビジネス
  • 総合