NEW

5千人のアイドルたちが「アイドル」という枠組みを破壊し始めている…日本の新しい教養

文・構成=田中秀臣/上武大学ビジネス情報学部教授
【この記事のキーワード】, , , ,

5千人のアイドルたちが「アイドル」という枠組みを破壊し始めている…日本の新しい教養の画像3

 例えば、人気なのは生放送で届けられるミニライブであり、また、なぜか時折行われる琵琶湖一周サイクリングの旅や富士山登頂などの企画だ。どちらかというとフェミニンで在宅派の雰囲気が漂う2人のイメージとは、かけ離れた企画のように思える。彼女たちに、この点をインタビューで聞いてみた。

–琵琶湖一周や富士山登頂など、なんでそんなマッチョな(笑)ことをやるんですか?

浦谷はるな(以下、浦谷) 私たち、そういうキャラじゃないと思うんですけど、いつも「日本一」にからめて企画しています。富士山は日本で一番高い山、琵琶湖は日本で一番大きい湖。そうなると、どうしても体力勝負になってしまいます(笑)。

–今度は、どんな企画が立てられるんだろう。

青木千春(以下、青木) 日本で一番長い川の信濃川をボートで下るとか、かまくらの中に何時間いられるか、とか。

–(かまくらは)日本一となんにも関係ない(笑)。

 ここまでは、ともかく低コストでアイドルを楽しみたいという人向きだ。そこからさらに進んで、彼女たちの本格的なライブを楽しみたい人には、ほぼ半月に一回のペースで、彼女たち単独の定期ライブが行われている。

 だいたいは平日の夕方と夜の2回。特に夕方の回は、現状では1000円の低額で、しかも彼女たちとの握手会つきである。今のアイドルの大きな特徴である「会いにいけるアイドル」をこの金額で消費できることは、大きなメリットだろう。……と、ほとんど宣伝のようだが(笑)、実は、筆者はこの夕方のライブと先の無料ライブをかなり利用して彼女たちの作品世界に没入してきただけに、ぜひみなさんにもおすすめしたいのだ。

 ちなみに、この定期ライブは工夫されていて、アコースティックライブやFaint★Starなど有力アイドルとの対バンなどを味わうことができる。いろいろな意味で、今のアイドル入門に最適なのだ。

 また、アコースティックライブと書いたが、最近のアイドルは生の音楽を重視する傾向がある。先ほど名前が出たNegiccoは、バンドを編成してツアーを行った。また、ノイズバンドの大御所・非常階段とコラボしたアイドルグループ(あヴぁんだんど)はアメリカツアーを成功させてもいる。

 今までのスーパーカラオケ的なライブから、「生の演奏」を取り込む努力が始まっている。また、ビジュアル・ジョッキー(VJ)を駆使した舞台空間の構築なども盛んだ。アイドルは、さまざまな文化的実験の場になっている。

生バンドで増幅したホワイドールの魅力

 ホワイドールも同じで、冒頭のワンマンライブでは、多彩な楽器をそろえたバンド編成にVJによる立体的な舞台空間の構築を行うなど、現代のアイドル文化を象徴するものとなっていた。アイドル間の競争もまた激しく、常にアイデアと果敢な実験精神が、今のアイドルには求められている。そこには、ほかのビジネスにも応用がきくヒントがあるかもしれない。彼女たちに、そのあたりの意識を聞いてみた。

RANKING

11:30更新
  • エンタメ
  • ビジネス
  • 総合