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5千人のアイドルたちが「アイドル」という枠組みを破壊し始めている…日本の新しい教養

文・構成=田中秀臣/上武大学ビジネス情報学部教授
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–今回のワンマンは、生バンドとともに実に充実したライブになりました。そういう生バンドでのライブというのは、かなり前から意識していましたか?

青木 最初の頃は、そんな余裕は正直ありませんでした。ただ、前々からファンの方から「生バンドをやってほしい」という声があったのと、私たちは「オーガニックサウンド」といっているのですが、それを音源ではなく生のバンドとしてやれば、より良い音楽ができるんじゃないかな、と思うようになったのがきっかけです。

浦谷 アコースティックだと、ギター、ベース、パーカッションと私たちのコーラスだけです。本当に、必要最低限の音で楽しんでいただくものになっています。シンプルに素材を生かす感じです。生バンドだと、さらに豪華なことができるんじゃないかと思っていました。特に、私たちの最近の楽曲では、やはりブラスが生きているので、今回のワンマンではラッパ隊にも入っていただいてがんばりました。

 彼女たちの発言にあるように、ホワイドールの音楽世界の特徴は、オーガニックな点(素材そのままの生の音楽性)が豊潤であることだ。今年発売されたフルアルバム『Gemini』(ビクターエンタテインメント)は、まさにその象徴的な内容になっている。

 ジャケットには、彼女たちのキャラクターデザインも描いたマンガ家・窪之内英策氏によるイラストが使われており、彼女たちのガーリーな世界観と感性を鮮やかに描いたものになっている。

 また、なんといってもホワイドールの楽曲の特徴は、名曲が圧倒的に多いことだ。ライブで直接聴くのがベストだが、もちろんCDでも十分にわかる。彼女たちの多くの作品を手がけたSunny氏が、『Gemini』のライナノーツに寄せたコメントが、ホワイドールの音楽を適切に表しているので引用しよう。

「WHY@DOLLが目指している音楽は、2人のヴォーカルを活かしたコーラスワークであり、生の楽器の音を活かしたサウンドであり、2人の想いが詰まった等身大の歌詞の世界観である」

 彼女たちが歌ういくつかの曲には、彼女たちの経験や想いをモチーフにしたものがある。また、最近では作詞も手がけて、その創造性を広げようと努力している。そのあたりも、今後の見どころだろう。

ホワイドールの今後の目標は?

 Tパレ移籍第1弾の新曲発売も、11月15日に決まった(タイトル未定)。Tパレにはレーベル固有のファンが多い。ホワイドールは、その固定ファン層にどれだけ受け入れられるだろうか。そして、以前からの熱心なファンや未知の新しいファンたちに、どれだけ彼女たちの声や想いが届くのだろうか。これからも、彼女たちの活動から目が離せそうもない。最後に、今後の目標について簡単に聞いてみた。

浦谷 今までやってきたこと、オーガニックサウンドや2人のコーラスの良さを引き継ぎつつ、今年は新しいジャンルをやっていきたいと思っています。

青木 もちろん、(日本)武道館に立って日本中に知られたいとは思っていますが、それと同じくらい、地元の北海道でも有名になりたいです。札幌での活動も増やしたいですね。

 日本中に知られたいという気持ちと同じくらいに郷土への愛を語るところも、実に彼女たちらしい素直さだ。アイドルは、日本の大人の新しい教養になった。その上質の部分を知ることのできるのが、ホワイドールである。
(文・構成=田中秀臣/上武大学ビジネス情報学部教授)

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