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石徹白未亜「ネット依存社会の実態」

人間の「バカな姿」をあぶり出すポケモンGO…画面に夢中で無自覚な「みっともない」大人たち

文=石徹白未亜/ライター

鳥取砂丘でポケモンゲットだぜ?

 一方、「ポケモンウェルカム」とノリノリな自治体もある。スターバックスコーヒーが最後に出店した都道府県でもある鳥取県では、鳥取砂丘のポケモン誘客に注力。平井伸治県知事が「鳥取砂丘スナホ・ゲーム解放区宣言」をしている。

 鳥取県庁では、緊急の「ポケモンGO大作戦会議」が開かれた。ポケモン用語が飛び交う県首脳会議を想像するとシュールだが、鳥取砂丘にはポケモン目当ての観光客が増えているという。しかし、目の前の画面に夢中な人たちに、どこまで「砂丘の思い出」が残るかは謎だ。

 また、2015年秋に原子力発電所事故からの避難指示が解除された福島県楢葉町では、ポケストップやジムを町内に多数設けて観光客誘致をもくろむという。

 各種報道ではネガティブな取り上げられ方も多いポケモンGOだが、「ネガティブだからニュース映えする」という面もあり、個々の例を見ると「子供とひさしぶりに交流できた(13歳未満がプレイする場合は保護者がアカウントを取得し、紐付けるかたちで子供のアカウントを取得する)」「外に出ないと楽しめないゲームなので、ダイエットのいいモチベーションになる」など、今の生活をより良くする有用な使い方をしている人も少なくない。

ポケモンGOがさらけ出す、無自覚な大人のみっともなさ

 ポケモンGOの怖さは、プレイヤーが自分のみっともなさに気がつかない点にあるだろう。駅ビルの手芸用品店で買い物をしていた時、20代の男性2人と女性1人の3人組がスマホをかざしながら店に入ってきて、「ニャース(ポケモンのひとつ。アニメでもレギュラークラスの猫のキャラクター)がいる!」とひとしきりはしゃいだ後、何も買わずに出て行った。

 静かな店内は「なんなんだ、こいつら」という空気に包まれていたが、当の3人は、その雰囲気にまったく気付いていなかった。見るからにオタクっぽいというわけでもなく、むしろ、さわやかな感じさえする3人組だった。

 私自身、ゲームも漫画も小さいころから大好きで、そのまま大人になり、「ゲームと漫画の先進国の日本に生まれて本当によかった」と思うくらい、自分にとってかけがえのない趣味だ。

 一方で、1980年生まれという世代もあってか(任天堂のファミリーコンピュータが発売されたのは83年)、「これは、大人がやるには配慮の必要な趣味だ」という感覚も同時にある。

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