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「高すぎる」マック、まやかしの業績回復でついに米国本社が「切り離し」…利益極小状態

文=編集部
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「高すぎる」マック、まやかしの業績回復でついに米国本社が「切り離し」…利益極小状態の画像1マクドナルドの店舗(撮影=編集部)

 7月21日の東京株式市場で日本マクドナルドホールディングス(HD)の株価がおよそ15年ぶりの高値を付けた。前日の取引終了後、海外で人気を集める任天堂グループが共同開発した「ポケモンGO」の日本配信に合わせて、コラボレーションをすると発表したからだ。

 一時、前日比360円高の3875円に急騰。売買代金は450億円に達し、20日に記録した過去最高(273億円)を大きく上回る大商いとなった。

 マクドナルド株がここまで変動するのは異例だ。同社株は5割超を、本家の米マクドナルドが保有している上に、4割近くを占める個人株主も株主優待狙いで長期保有するため、取引が突然膨らむことはない。異物混入など不祥事に見舞われた時も、大きく株価が下落することはなかった。

 株価は12月と6月に株主優待の権利取りを狙って、この時期に年間の高値をつけるのが例年のパターンなのである。

 ところが、今回は違った。ポケモンGOの関連銘柄として個人投資家の買いが集まった。その後も3000円台前半で推移し、ポケモンGOとのコラボ前の2000円台後半を上回っている。

ポケモンGO効果で来客数増加

 マクドナルドの7月の既存店売上高は、前年同月比26.6%増と8カ月連続で増加した。日本での開業45周年を記念した限定商品「1971 炙り醤油ジャパン」と「1955 スモーキーアメリカ」が好調だった。

 客数は9.8%増と7カ月連続で増えた。2900店舗で、「ポケモンGO」のゲーム内で使えるアイテムをもらえたり、店内でほかのプレーヤーとポケモンを戦わせたりすることができるため、来客数が増えた。客単価も15.3%増と8カ月連続で上昇した。

 既存店売上高は今年に入ってから急速に回復したように見えるが、これは前年同月比という数字のマジックにすぎない。2014年7月の鶏肉の使用期限切れ問題が発覚、15年1月には異物混入事件が起きて売上高は激減した。今年に入って回復してきたといっても、品質問題が起きる前をまだ1割程度下回っていて、完全に復調したわけではない。

 ポケモンGOの配信が始まったのは7月22日からで、客数、客単価とも伸びてはいるが、際立ったものではない。兜町の評価は、「8月の数字を見ないことには、本物かどうか判定できない」と、かなりシビアだ。

【マクドナルドの既存店月次動向】(前年同月比)

・売上高
1月 35.0%
2月 29.4%
3月 18.3%
4月 19.1%
5月 21.3%
6月 18.5%
7月 26.6%

・客数
1月 17.4%
2月 13.7%
3月 7.9%
4月 5.1%
5月 7.0%
6月 3.3%
7月 9.8%

・客単価
1月 15.0%
2月 13.9%
3月 9.6%
4月 13.4%
5月 13.3%
6月 14.6%
7月 15.3%
(資料:日本マクドナルドHD月次IRニュース)

BusinessJournal編集部

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