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伊藤忠、不正会計疑惑に異例の大反論…情報流布の米ファンドへ「法的措置を検討」

文=編集部
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 グラウカスは控訴せず、すでに同判決は確定済みのようだ。もっとも、グラウカス社は台湾には見るべき資産を有しておらず、現状としては投資家は勝訴判決を得たにもかかわらず、賠償は受けられずにいるようだ。

 8月8日のインターネット上の記者会見で、ソーレン・アンダール氏は、台湾の訴訟の件は「一部報道であるようだが、そのような事実はない」と否定した。

「アンダール氏は席上、これまでリポートで取り上げた23社のうち1社から提訴されたがすぐに和解したことを明らかにした」(8月8日付ロイター通信)。

 和解したのは米国での訴訟とみられている。ロイター通信によると「金融庁や証券取引等監視委員会、日本取引所グループの自主規制法人から調査を受けた事実はない」と同氏は述べたという。これは日本取引所グループの清田瞭・最高経営責任者(CEO)が7月28日の定例会見で、「(空売りした後にリポートを出したのなら)倫理的に、若干、疑問がある」と発言したことを受けて、関係機関の動きを牽制したものと受け止められている。

風説の流布に該当するのか

 金融商品取引法では、株式相場の変動を図る目的で虚偽の情報を流すことは禁じられている。しかし、グラウカスは日本語で44ページのリポートを出し、主張の根拠を詳しく説明している。いわゆる風説の流布には該当しないというのが法曹関係者の見方だ。日本取引所の自主規制法人や金融庁、証券取引等監査委員会も様子見の状態。本格的な調査に乗り出す動きはみせていない。

 台湾のケースでは、証券取引所や金融監督管理委員会が主体的に動いて、司法の場で判断を仰いだから勝訴したといわれている。伊藤忠は「法的措置を含めて検討する」と岡本均専務が述べた。

「金融当局や取引所が動かない限り、強行策は無理だろう」(市場筋)

 グラウカスは今秋にも日本企業を標的にしてリポートの第2弾を出すものとみられている。そのリポートで標的となった企業の株価が伊藤忠以上に急落すれば、市場関係者の関心は一斉にそちらに向く。
(文=編集部)

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