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危険な食の“常識”

回転寿司のネギトロやコンビニの揚げ物は超危険!米国で使用禁止のトランス脂肪酸が野放し

文=豊田美里/管理栄養士、フードコーディネーター
回転寿司のネギトロやコンビニの揚げ物は超危険!米国で使用禁止のトランス脂肪酸が野放しの画像1ネギトロの軍艦巻き

 昨年6月、アメリカのFDA(食品医薬品局)が、トランス脂肪酸を含む油脂の食品への使用について、2018年以降は全廃すると発表し、大きな衝撃が走りました。

 確かに従前からトランス脂肪酸は、健康への悪影響が指摘されており、世界各国で規制の対象となっていますが、あまりにも多くの食品メーカーがトランス脂肪酸を含む商品を提供していることから、完全撤廃は容易ではないと思われていました。日本でも、経済への影響を懸念してか、国は規制に乗り出す気配すらありません。

 一部の企業で自主的にトランス脂肪酸低減の動きも見られますが、まだ多くの企業では大量のトランス脂肪酸を含む食品を販売しています。

 世界保健機関(WHO)は、トランス脂肪酸の摂取量を摂取エネルギーの1%未満にするように勧告しています。それは、1日およそ2グラムと考えればいいでしょう。日本の食品安全委員会は、「大多数の日本国民のトランス脂肪酸摂取量は、WHOが推奨する総エネルギー比1%を下回っており、通常の食生活では健康への影響は小さい」との理由から規制には消極的ですが、あるファストフード店のフライドポテト(Mサイズ)には4.5グラムのトランス脂肪酸が含まれています。これだけで1日の許容量の2倍以上です。

 多くの人は、漠然と「トランス脂肪酸は体によくない」とわかっていても、どの食品にどの程度のトランス脂肪酸が含まれているかは把握できないと思います。

 最近は、マーガリンがトランス脂肪酸を多く含むとして、バターを使う人が増えているようです。しかし、品薄の影響もあってバターは高価なため、買い控える人も少なくありません。

和菓子や寿司にも使われるショートニング

 また、意外なほど日本人の食生活にトランス脂肪酸を浸透させているのは、「ショートニング」です。

 ショートニングは、植物油に水素添加を行って生産されます。常温の植物油に水素添加を行うと脂肪の分子構造に変化が起こり、油が固まります。その際にトランス脂肪酸が発生するのです。ショートニングは無味無臭で、ケーキやパンのほか、さまざまな菓子や揚げ物の油に使用されています。

 ショートニングは、マーガリンから水分と添加物を取り除いたものといえ、より純度が高いためトランス脂肪酸の含有量も多くなります。ショートニング100グラムのうち、トランス脂肪酸は30グラム以上といわれています。

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