復活の切り札は新型ゲーム機、NX

 任天堂の最大の稼ぎ時はクリスマス商戦である。そのため、年末に向けて新製品を投入する。12年に発売したWii Uの販売台数は、1億台以上売れた前モデル「Wii」の8分の1程度で惨敗である。

 そこで新型ゲーム機、NXで復活を期す。NXは17年3月に国内外で同時発売する。製品の特徴や価格、ソフトのラインアップについて君島達己社長は「新しいコンセプトのゲーム機。新しい遊び方、新しい経験ができる」と話すだけで、詳細は明らかにしていない。

 その上、発売時期は、書き入れ時の年末からズレ込む。ソフトが揃わなかったためクリスマス商戦に間に合わないのだ。ゲーム機と専用ソフトの2本立てで稼ぐ任天堂には大きな痛手だ。季節外れの発売でヒットしたゲーム機はほとんどないといわれている。

 スマホの普及が後押しして、ゲーム市場は拡大基調が続いている。市場を牽引しているのはスマホアプリを中心とするモバイルゲーム。スマホゲームにお株を奪われ、家庭用の専用ゲーム機市場の縮小が続く。

 復活を賭けるNXが、もし不発に終われば、任天堂のゲーム専用機の敗北は決定的となる。任天堂の経営は正念場を迎える。

 リオ五輪閉会式で安倍晋三首相が任天堂の人気ゲーム、マリオブラザーズのキャラクター、マリオの姿で登場した。米CNNテレビは電子版の記事で「リオ、五輪旗を東京とスーパーマリオに渡す」との見出しをつけて報じた。「キャラクターの力を借り、日本のソフトパワーを示したいと思った。4年後は私たちが感動を提供する番だ」と安倍首相は語った。

 だからといって任天堂の株価が上がるわけではない。
(文=編集部)

関連記事

プレスリリース入稿はこちら サイゾーパブリシティ