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お~いお茶、圧倒的シェア1位の驚愕の秘密

文=中村未来/清談社

「綾鷹」は、京都の老舗茶舗とコラボした「伊右衛門」のヒットを受けて、京都宇治の上林春松本店と提携して開発された緑茶飲料。「綾鷹」というブランド名は、老舗茶舗である上林春松本店が販売していた高級玉露に由来する。

「『生茶』や『伊右衛門』と同様に、茶葉のプレミアム感を打ち出したことで、『綾鷹』もヒット商品となりました。現在、ペットボトルの緑茶飲料市場の勢力図は、販売数2位が『伊右衛門』、3位が『綾鷹』、これらに続く4位が『生茶』となっています」(同)

 それでは、「伊右衛門」や「綾鷹」を抑え、緑茶飲料市場でシェアトップとなっているのはどんなブランドなのだろうか。田矢氏によれば、それは伊藤園の老舗ブランド「お~いお茶」だという。

「『お~いお茶』がこのブランド名で発売されたのは89年で、緑茶飲料の主要ブランドで一番歴史が長い。単純に、老舗商品で消費者の信頼感が高いということもありますが、一番のポイントは誰もが手に取りやすいネーミングの妙でしょう。『お~いお茶』は緑茶飲料市場で約40%という巨大なシェアを誇り、他の追随を許さない圧倒的一番化商品なのです。」(同)

今後は健康に特化した緑茶がブームに?

 この「お~いお茶」「伊右衛門」「綾鷹」「生茶」といったブランドが激しくシェア争いを繰り広げるなか、現在、各飲料メーカーの間でトレンドとなっているのが、季節ごとの「味の変化」とペットボトルの増量だという。

「例えば、この夏は各メーカーとも『氷水出し』や『玄米茶』が多かったですね。ハーブが入ったブレンド茶も目立ちます。また、従来のペットボトルの緑茶は500ミリリットルのサイズしかなかったのですが、この夏は多くの商品が600ミリリットルにサイズアップされました。コンビニのメインとなる客層は男性なので、男性のニーズに合わせて量を多くしたのです。最近では、地元志向の強い若者が増えているため、地方コンビニがクローズアップされています。そのため、今後は地方限定商品も多く品揃えされるかもしれません」(同)

 さらにもうひとつ、最近の緑茶飲料市場で主流となりつつあるのが、ペットボトルのパッケージに「和」のテイストを取り入れることだ。

「『和』を強調したボトルデザインの緑茶飲料が増えているのは、インバウンド需要に応えるためです。訪日外国人旅行者数は、今年4月に208万人を突破し、単月としては過去最高を記録しました。世界中から観光客が日本に押し寄せている現在、さまざまな業界がその消費を取り込もうと躍起になっていますが、コンビニ業界、そして緑茶飲料も例外ではないというわけです。

 加えて、今はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で商品画像が拡散されることが増えたため、スタイリッシュでおしゃれなボトルデザインの緑茶も増えています。スマホの画面でも一目でその商品がわかるように、おそらく、この先はあらゆる飲料メーカーがボトルデザインのマイナーチェンジをしていくでしょう。その時に、第一条件になるキーワードが『女性にウケるオシャレ感』だと思います」(同)

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