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ルネサス、自ら抱えた経営危機リスク…「高値掴み」巨額買収で一気に巨額減損の懸念も

文=編集部
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革新機構の思惑

 ルネサスは産業革新機構が約7割の株式を保有する国主導の再建企業だ。日立製作所、三菱電機の半導体統合企業がNECエレクトロニクスと統合して発足し、その後に革新機構などから巨額の出資を仰いだ経緯がある。親方日の丸体質が抜けず、業績が低迷したままのジャパンディスプレイ。大企業の中小型パネルの統合企業であるこの企業もまた、革新機構傘下だ。

 ルネサスをめぐっては、モーター大手の日本電産がかねてより買収に意欲を見せている。ルネサスの呉社長は今年6月に同社社長に就任したが、13年に日本電産に入社し、13年には同社の永守重信会長兼社長に次ぐナンバー2(副社長)に昇格している。しかし、15年には期待された成果を挙げられずに退職した。

 今回、革新機構が呉社長体制にしたのは、日本電産による買収を牽制したとの見方もある。ただ、機関投資家からは「再建の神様ともいわれる日本電産の傘下に入って収益力を高めたほうが、株主価値が上がる」との指摘がある。呉社長としても経営を軌道に乗せて見返したいとの思いもありそうだ。

 今回のM&A(企業の買収・合併)劇はいかにもばくちに見える。株式市場ではルネサスによるインターシルの買収観測が出て以降、株価は一時を除いて反応薄。年初来の安値も視界に入る水準で、投資家は警戒感を持って見守っている。
(文=編集部)

※画像:ルネサス新社長、呉文精氏が就任(ロイター/アフロ)

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