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イグ・ノーベル賞とは、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられるノーベル賞のパロディーだ。あのドクター中松氏も受賞している。
しかし、こうして売り出されたコーヒーが、皮肉なことに一部の顧客から希少性を高く評価され、世界でもっとも高値で取引されるコーヒーとなったのである。
さて、世の中では「これは素晴らしい商品だ」と考えて、情熱とヒト・モノ・カネをかけて開発し、販売にも注力した商品が、なかなか顧客に評価されないことがよくある。このような経験をすると、コピ・ルアクの成功はまぶしく見える。
しかし一方で、世の中にたくさんある「売れると思ったけど売れない商品」とコピ・ルアクには、共通する点がある。
それは、「商品の価値を決めるのは、つくり手ではなく、顧客である」ということだ。
顧客は、決して思う通りにはならない。だからこそ私たちは、自分たちで「お客様が買う理由」を考え抜くだけでなく、その「お客様が買う理由」が正しいのかを、実際にリアルなお客様で検証し、謙虚にお客様から学び続けなければならないと、このコピ・ルアクのエピソードが教えてくれる。
(文=永井孝尚/ウォンツアンドバリュー株式会社代表)
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