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電車遅延で車掌が乗客から暴言受けホームへ逃亡…近鉄、厳しい処分は極めて困難である

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ネットで情報が拡散される時代の危機管理

 今回の事件で、思い出したことがある。

 1980年代後半に国鉄が民営化される数年前、筆者はこんな光景を目にした。中央線の駅の改札口付近で、駅員の男性が乗客を怒鳴りつけていた。当時は自動改札口ではなく、駅員が乗客の切符を1枚1枚確認していた。乗り越したまま精算せずに改札口を通り抜ける人も時々いた。駅員がそんな不正を行った人を追いかけ、口論になることも珍しくなかった。民間企業となった今では対応が大きく改善されたが、「親方日の丸」の国鉄時代には横柄な態度の職員が少なくなかった。

「今はJRでも私鉄でも、鉄道会社の社員や車掌は当時の国鉄職員よりもはるかに謙虚で誠実だ。しかし、ネットやツイッター、フェイスブックなどでちょっとした問題がすぐに拡散されることを踏まえると、会社としての危機管理が十分にできているとは言い難い。

 その最たる例が、JR東海・東海道新幹線の運転士が運転台に足を上げた状態で運転をしていたことがツイッターに投稿されて大きな問題に発展したことだ。会社は、こういう側面における危機管理をもっと充実させるべきではないだろうか。

 私は以前、外食しているときに、その店の店長に30分にわたって因縁をつける客を見た。その客は、『唐揚げが熱くて口の中をやけどをした。お詫びをしろ』などと店長に迫ったが、店長はほかの客がいる前でうろたえることなく、冷静に対応をした。言い返すことなく、きちんと最後まで聞く。そして激しく議論をするのではなく、店としての考えを丁寧に淡々と伝える。謙虚ではあるが、毅然とした態度だった。ついに客は引き下がった。

 こういうことを危機管理と呼ぶのだと思う。おそらく、店長などには危機管理のマニュアルが与えられ、念入りに教育・訓練が施されていたのだろう。鉄道会社に限らず、多くの会社にとって、このような危機管理を徹底していくことは、社員の労務管理にもつながっていくと思う」(同)

 近鉄の車掌が、どのような処遇となるのか注視したい。
(構成=吉田典史/フリーライター)

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