江間正和「飲食業界を“数字と現場”で科学する」

食べログ、運営側が点数操作疑惑を否定…なぜ「公平さ」への疑問広がる?点数動いた理由


 こうしたアルゴリズムへの疑問について、カカクコムは当サイトの取材に対し次のように回答しています。

「アルゴリズムを含む点数算出方法につきましては、『ランキング・点数について』のページなどで概要をご説明しておりますが、不正な点数操作を防ぐため詳細については非公開とさせていただいております。その上で、食べログの点数と広告サービスのご利用の有無には一切関係がないことや恣意性を排除するためにアルゴリズムを採用している点数算出の基本的な考え方などについて、十分にご理解をいただけていない飲食店の方もいらっしゃったことは弊社としても重要な問題と捉え、今後は、運営会社としての基本方針も含め、食べログについての様々な情報をユーザーや飲食店の方々により分かり易く発信していく所存でございます。その取り組みの一つとしまして、『ランキング・点数について』のページをリニューアルし、点数の考え方や見方などについて、これまで以上に分かり易くご説明させていただいております」

(2)食べログの営業担当者への教育不足

 食べログが提供する有料サービスを利用しない飲食店の点数を下げるという行為は、書き込み者(レビュアー)の評価で点数を決めるという公平さに反します。この公平さは食べログの根幹であり、利用者が増えてきた理由でもあるため、公平さを崩すような行為はしないと表明してます。

 実際にカカクコムは、こう説明しています。

「点数やその算出のためのアルゴリズムと広告サービスのご利用の有無は一切関係しない、という点については、飲食店様に十分なご理解をいただけるよう、代理店を経由する場合を含め営業時のご案内を徹底させていただいております。口頭や書面などどのようなご説明のシーンであっても、『本サービスは、食べログにおける口コミの投稿数や点数を向上させるサービスではございません』との趣旨を必ずお伝えするよう留意しております」

 私の経験や飲食店関係者へのヒヤリングからわかることは、最近、食べログの営業担当者が増えているということです。その人数が増えるということは、いろいろなタイプの営業担当者が飲食店と接することにつながります。なかには自分の営業成績を上げるために、いい加減なことを言う人も出てきます。そして、これらの人たちへの教育指導が徹底されなかったために、今回の事件は起きたと思われます。

江間正和/飲食プロデューサー、東京未来倶楽部(株)代表

東京未来倶楽部(株)代表
5年間大手信託銀行のファンドマネージャーとして勤務後、1998年独立。14年間、夜は直営店(新宿20坪30席)ダイニングバーの現場に出続けながら、昼間、プロデューサー・コンサル業。コンサル先の増加と好業績先の次の展開のため、2012年5月からプロデューサー・コンサル業に専念。
「数字(経営者側)と現場(スタッフ・オペレーション)の融合」「各種アイデア・提案」が得意。また、現場とのメニュー開発等、自称<「実践」料理研究家>。
・著書:『ランチは儲からない、飲み放題は儲かる』『とりあえず生!が儲かるワケ』『ド素人OLが飲食店を開業しちゃダメですか?』

Instagram:@masakazuema

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