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星野達也『文系お父さんのための、テクノロジー講座』

Uber、予想をはるかに超える優れモノだった…タクシー運転手が全員クビの可能性も

文=星野達也/ノーリツプレシジョン取締役副社長、ナインシグマ・ジャパン顧問
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 経験者はおわかりだと思うが、海外でタクシーを利用する際には、以下のようなさまざまな不安が付きまとう。

・行き先を正しく理解してもらえるかどうかの不安。こちらの英語力だけでなく、出稼ぎ運転手の場合、先方の英語力にも不安があったりする。
・最適ルートを通らないのではないか、わざと遠回りされてぼったくられるのではないかという不安
・料金がいくらかかるかわからない不安。チップをいくら払えばよいのかわからない不安。
・手持ちの現金が足りるのか、100ドル札を受け付けてもらえるのか、カードは使えるのかといった、支払いに関する不安。
・そもそもタクシーが呼べるだろうかという不安。日本のように、流しのタクシーがある都市はごくまれで、普通はホテルなどで呼んでもらう。また、呼んだタクシーをどのくらい待たねばならないのか、そもそも本当に来るのか、という不安もある。
・車両に関する不安。タクシーが、日本の基準からは考えられないくらい汚れていたり、古かったりして、乗り心地が悪いことも多い。

 ウーバーは、これらの不安をすべて払拭してくれる画期的なサービスだ。つまり、日本人が外国でタクシーを利用する際には、非常にありがたいサービスだということがわかる。

ウーバーに乗ってみて考えたこと

 ウーバーを体験する喜びのなか、考えたことがある。ウーバーの普及は、実は、近い将来確実に訪れる自動運転普及の序章にすぎないのではないかと。なぜなら、配車、乗車、支払いに至るまで、運転以外の部分はすべて人を介さずにスマホでできる。かつ、運転手に行き先を告げる必要はないし、支払いも自動で行われるので、運転手との会話が一切必要ないのだ。つまり、運転手が人間でも、ロボットでもどちらでもよいということ。

 ということは、いつの日か自動運転が実現した瞬間に、ウーバーは運転手を全員クビにして、自動運転の自動車に置き換えるだけで、一気に自動運転タクシー会社となる。そうなると、ウーバーが採用した自動運転車、数百万台が世界中を走り回り、自動運転情報をどこよりも早く集積することが可能となり、ウーバー自身の自動運転の品質がさらに向上するという好循環が生まれるのではないか。

 あるいは、そこで蓄積した情報を活用して新しいビジネスが展開できるかもしれない。自動運転車を開発したメーカーから、「タダでもいいから、わが社の自動車を使ってほしい」という依頼さえくるかもしれない。

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11:30更新
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