牧野知弘「ニッポンの不動産の難点」

タワーマンション購入の悲劇…25年前の郊外戸建て購入者がたどった悲劇の再来か


 建物修繕積立金は新築時、戸当たり月額7000円でリーズナブルだったのが、今や5万円。ちなみに当時の販売担当者は、「タワマンは戸数が多いので一戸当たりの修繕費はお安くなるのです」と言っていた。さらに今回の修繕に当たっては、戸当たり100万円の追加負担。

 首都圏は20年を境に人口は減少、高齢化率は全国平均と同じ33%、消費は低迷したままのなか、資産価値は大幅下落。住宅ローン残高が大きく残る世帯には到底負担できない額。

 このままではタワマンごとスラム化の道をまっしぐら。こんな事態が都内の各処で引き起こされているのかもしれない。

 その頃、『ニュータウンは黄昏れて』ならぬ『タワマンの末路』という小説が、売れているかもしれない。
(文=牧野知弘/オラガ総研代表取締役)

牧野知弘/オラガ総研代表取締役

オラガ総研代表取締役。金融・経営コンサルティング、不動産運用から証券化まで、幅広いキャリアを持つ。 また、三井ガーデンホテルにおいてホテルの企画・運営にも関わり、経営改善、リノベーション事業、コスト削減等を実践。ホテル事業を不動産運用の一環と位置付け、「不動産の中で最も運用の難しい事業のひとつ」であるホテル事業を、その根本から見直し、複眼的視点でクライアントの悩みに応える。
オラガ総研株式会社

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