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スズキ、「自前主義」破綻しトヨタの軍門に下る…鈴木修会長86歳で異例の経営トップ続投宣言

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 しかし、俊宏氏の力不足は年々、はっきりしてきた。軽自動車のSD(スズキ・ダイハツ)戦争ではトップの座を1年で明け渡した。集団指導体制といえば聞こえがいいが、俊宏氏のガバナンス(企業統治)がまったく見えてこない。

 スズキはインドに救われている状況で、インド以外では販売台数を大幅に落とす懸念がつきまとう。

 近い将来、トヨタが20%の株式を握り筆頭株主になれば、トヨタから社長を招くこともあり得る。鈴木氏は人・モノ・カネをトヨタから調達する腹づもりなのかもしれない。

トップに居座り続ける鈴木氏

 12日の記者会見で豊田氏は、「長年、自動車産業のためにがんばってきた2人だからこそのあ・うんの会話だった」と、父・章一郎氏と鈴木氏の関係をこう評した。「『やりましょうよ』を遠州の言葉でいえば『やらまいか』。グローバル競争を生き抜き、革新的な技術で未来を切り開くことが求められる今、最も必要なのが『やらまいかの精神』。もっといい車づくりに向けた『やらまいかの提携』だ」と締めくくった。

 資本・業務提携は、早ければ年内にもまとまるとみられているが、乗り越えなければならないハードルもある。

 軽自動車の国内販売でダイハツとスズキのシェアは合わせて6割を上回る。提携が独占禁止法に抵触しないかとの懸念がある。豊田氏は「自由な競争を行うことが前提なので、必要なら公正取引委員会に話を聞きたい」とした。

 スズキ側には、ワンマン経営でスズキを率いてきた鈴木氏の86歳という年齢がネックになる。

「鈴木会長は最大の(経営)課題のメドをつけたのではないか。これを機に俊宏社長を前面に出すのか」と会見で質問されると鈴木氏は、「経営者である以上は、挑戦や社会のため経営することはいつまでたっても変わらない。あなたの言うことは参考にさせてもらうが、私は全然違う」とスズキのトップを続けると公式に宣言した。

 スズキは今春、発覚した燃費の不正測定問題でガバナンスが問われた。この問題でも鈴木氏は自ら謝罪会見に臨んだ。「ポスト鈴木氏」をどうするのか。トヨタからトップを派遣してもらい俊宏氏は会長になるのか。誰が経営するのかという、最重要課題は残ったままだ。

 欧米各社に比べて“仲間づくり”が遅れていたトヨタは、スズキ以外にも提携を働きかけていくことになる。その結果、国内の自動車メーカーはスズキが新たに加わったトヨタグループ(ダイハツ工業、日野自動車プラス富士重工業、マツダ、いすず自動車)、日産自動車・ルノー・三菱自動車連合、そして本田技研工業(ホンダ)の3つの陣営に収斂することになった。
(文=編集部)

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