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セブン&アイ、混迷深まる…鈴木前会長の肝いり戦略を否定、コンビニも圧倒的強さ消失

文=編集部

 セブン-イレブンの出店を抑制するのも正しい決断だ。最近、新規出店した店舗の日商(1日当たり売り上げ)は、新生ファミリーマートに大差をつけられなくなった。差はピーク時の半分以下に縮小している。明らかに売る力が落ちている。これは、無理な出店を重ねた結果である。

 古屋一樹・セブン-イレブン・ジャパン社長と井阪氏の考え方には微妙な違いがあるようだが、セブン&アイが主導して生命線であるコンビニの稼ぐ力を維持していかないと、セブン&アイは鈴木氏の時代の負の遺産で潰れてしまう。

「そごう・西武の完全切り離し」「ヨーカ堂の店舗の削減がこれまで通りの40店舗にとどまった」などに関して、株式市場は失望していると日経ヴェリタスは指摘しているが、ヨーカ堂の縮小・そごう・西武の売却を要求する米投資ファンド、サード・ポイントの思惑通りにはならないだろう。百貨店の閉店や店舗の売却には、地元の説得や、受け皿となるH20のような存在が必要不可欠になる。ただ店を閉めればいいというわけではない。

 井阪氏は、赤字を垂れ流すニッセンホールディングスを核とした通販事業や、生活雑貨の「フランフラン」のバルス、高級衣料品店「バーニーズ・ニューヨーク」のバーニーズジャパンの売却について触れていない。いずれも鈴木氏がM&A(合併・買収)によって傘下に収めた負の案件だ。また、採算の悪いファミリーレストラン事業をどうするかにも言及していない。これらの宿題には、17年2月期決算で答えを出すつもりなのかもしれない。

 いずれにせよ、賽は投げられた。井阪氏には抜群の突破力があると信じたい。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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