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自動車、製造の常識が根底から変更…「炭素繊維」納品めぐる死闘の幕開け

文=編集部
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 三菱レイヨンはさまざまな自動車メーカーと協業を進め、21年3月期をめどに炭素繊維や複合材の売上高を16年3月期より7割多い1000億円に増やす計画だという。

帝人はM&A攻勢で巻き返し

 帝人は東レや三菱レイヨンに比べて炭素繊維事業で後れを取っていた。帝人は昨年、EV(電気自動車)レーシングカー用に東邦テナックス製の炭素繊維を提供した。

 EVレーシングカーは電気自動車関連企業で組織する電気自動車普及協会と、競技用自動車企画・製造のタジマモーターコーポレーションの共同プロジェクトである。車両を軽量化し、米国で昨年6月に開催されたレースに参戦した。

 炭素繊維の主戦場になるのは、航空機の次は自動車――。完成車や部品メーカーとの結びつきを強め、自動車分野で炭素繊維の採用を増やすことを狙う。

 前述のように、帝人は米自動車部品メーカーを840億円で買収する。帝人の鈴木純社長は、記者会見で「今後も買収は必要があれば、ためらわずにやる」と語っている。

 帝人は飛行機用炭素繊維で圧倒的に首位の東レと、自動車用炭素繊維で先行する三菱レイヨンに追いつき追い越すため、M&Aに活路を求める。

 今後10年の炭素繊維の帰趨(きすう)は、自動車市場の動向で決まる。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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