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マイナンバー制度、巨額税金投入でも「費用対効果は不明」(内閣官房)…IT業界向け公共事業

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 厚労省の使い道で突出しているのは、各健康保険組合や国民健康保険組合をはじめとした各医療保険者に対する「システム改修用」費用。予算で300億円近くが用意されている。

 補助金を受け取る地方自治体や保険組合では、マイナンバー導入のためのシステム改修を職員が自力で行なうことなどできない。それは国の中央官庁にしても同様で、従ってそれぞれの現場ごとにIT(情報技術)企業と契約し、システム改修業務を請け負わせることになる。つまり、マイナンバー制度の導入は、もとよりIT投資が大前提となっているのだ。

IT業界向け公共事業

 各省庁の行政事業レビューシートを見ると、国がどのIT企業と契約したのかはわかるのだが、地方自治体や保険組合ではそれはわからない。そこで筆者は、総務省からの補助金を受け取っている地方自治体のうち、補助金額の上位10位までの市(すべて政令指定都市)に対し、その使い道を直接尋ねることにした。

 一方、厚労省からは【表(2)】のとおり、全国の都道府県に対して約21億円の「システム改修用」補助金が出ている。そんな自治体のひとつである東京都に聞いたところ、以下のような回答を得た。

「政令指定都市には国が直接、マイナンバー導入のための補助金を交付するが、他の市町村は都道府県経由で補助金を分配している。それは、総務省分も厚労省分も同様だ。東京都だけでも合わせて3億円ほどになるのではないか。従って、すべてのカネの流れを把握しようとしても無理だと思う」

 とはいえ、今回の取材でマイナンバー予算の使い道の全体像が、おぼろげながら見えてきた。マイナンバーとはつまり、節税どころか血税を大盤振る舞いする“IT業界向け公共事業”なのだ。

おいしい“商い”

 改めて、総務省の【表(1)】を見てみると、一番上の欄に「地方公共団体情報システム機構」(略称・J-LIS)とあるが、ここはマイナンバー関連システムの中間サーバー役を務めるところだ。全国の自治体がここにサーバー使用料(負担金)を支払うのだが、国や自治体から流入してくるカネは、今回掲げた【表(1)】から【表(5)】に登場しているものだけでも、合計すればおよそ47億5000万円になる。中間サーバー導入は国の補助金で賄い、その後は黙っていても全自治体から続々と「負担金」が集まってくるのだから、あまりにもおいしい“商い”だ。

 そんなJ-LISの監督官庁は総務省。その前身は、総じて国民からの評判が悪かった「住民基本台帳ネットワークシステム」(住基ネット)の運営をしていた「地方自治情報センター」(略称・LASDEC)である。

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