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『君の名は。』で最高益の東宝、泥沼裁判と「もうひとつの顔」…不動産開発でも巨額利益

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業績予想を大幅に上方修正


 ヒットした2本の映画は東宝にとってうまみが大きい。SNSなどを通じた口コミで人気が広がっており、普段は映画館で鑑賞する習慣がない若者層を取り込んだ。これが宣伝費用の抑制につながっている。

 東宝はテレビ会社などとタイアップして企画した映画でヒット作品を生み出してきたが、この2作品は自社単独制作。映画の収支モデルは、興行収入の半分が興行主(映画館)の取り分になる。残り半分を映画会社と制作にかかわったテレビ局や広告会社などが分け合う。2作品は自主単独制作なので、東宝の取り分が増える。

 投資家は2作品が東宝の収益に貢献すると判断し、東宝株が買われた。

 東宝は9月27日、16年3~8月期の連結業績予想を上方修正した。従来は純利益が前年同期比28%減の114億円と見込んでいたが、4.9%増の165億円に上るとみられ、同期間として3年連続で最高益を更新する。自社で制作・配給する『シン・ゴジラ』や『名探偵コナン 純黒の悪夢』などのヒットが収益を押し上げたと説明した。

 ただし、『君の名は。』は8月26日の公開のため、業績への貢献は9月以降になる。17年2月期の純利益は14%減の223億円を見込んでいたが、330億円へ107億円上方修正。一転して27.7%の増益で過去最高となる。

東宝は不動産会社顔負けの土地持ち会社


 日本一の歓楽街、新宿・歌舞伎町の新名所はゴジラ像。15年4月17日にオープンした新宿東宝ビルの8階テラスに実物大のゴジラの頭部が鎮座する。観光客は歌舞伎町のセントラルロードからゴジラをカメラに収めている。

 新宿コマ劇場の跡地の今の姿だ。コマ劇場は昭和の時代に黄金期があった。だが、演歌の衰退で実演の来場客が減少、閉鎖することになった。劇場を営むコマ・スタジアムの株主で、隣接する新宿東宝会館の所有者だった東宝がコマ・スタジアムを買収した。

 東宝は総事業費300億円で、地上30階、地下1階の新宿東宝ビルを建設した。超高層ホテル「ホテルグレイスリー新宿」や、都内最大級の映画館「TOHOシネマズ 新宿」が入居する。このビルの名物がゴジラ像なのである。

 東宝は跡地を再開発し収益力を高めるのは得意技だ。16年2月期の売上高は2293億円、営業利益は407億円だったが、このうち不動産事業の売上高は621億円、営業利益は147億円。全社の売上高の27%、営業利益の36%を不動産事業で叩き出している。

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