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『君の名は。』で最高益の東宝、泥沼裁判と「もうひとつの顔」…不動産開発でも巨額利益

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 東宝は日本有数の土地持ち企業だ。阪急東宝グループの創業者・小林一三氏が「百館主義」の下、全国に映画館の用地を購入していったことに由来する。これらの土地を再開発して、収益力を高めてきた。

 東宝が持つ賃貸等不動産の簿価は極端に低い。16年2月期末の簿価は1058億円。時価は3761億円。差額の2703億円が含み益だ。これは全上場会社のうち第8位となる。不動産会社顔負けの土地長者なのだ。

少数株主に訴えられた東宝不動産事件


 東宝が旧新宿コマ劇場の次に取り組むのは、創業の地である日比谷の再開発だ。「新日比谷プロジェクト」として日比谷シャンテ、東京宝塚劇場、日生劇場、東宝ツインタワーに囲まれた土地を再開発中である。18年1月に竣工の予定だ。

 再開発計画の一環として東宝不動産を完全子会社にしたが、これが少数株主との訴訟沙汰に発展した。

 東宝は13年1月から2月にかけ、東京証券取引所1部上場の子会社、東宝不動産のTOB(株式公開買い付け)を実施した。このTOBはスクイーズアウトが目的だった。スクイーズアウトとは「閉め出す」という意味で、少数株主を閉め出すことだ。

 東宝不動産のTOBに少数株主は応じなかった。東宝不動産は東宝ツインタワービル、帝国劇場など都心の超優良物件をもっている。それなのにTOB価格が1株735円なのは安すぎると猛反発。1株2000円以上になると主張し、投資ファンドなど10グループが買取価格の決定を東京地方裁判所に申し立てた。

 東京地裁は15年3月、買取価格を当初の735円より100円引き上げた835円とする判決を下した。しかし、この判決を双方が不服として抗告。東京高等裁判所は16年3月、買取価格を735円とする決定を下した。この判決に対して株主側は不服として再び抗告。現在、最高裁判所で係争中だ。

 少数株主の利益が、どの程度、認められるかが注目される裁判だ。東宝にとって東宝不動産事件は喉に刺さった小骨となっている。
(文=編集部)

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