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鈴木領一(すずりょう)のビジネスの超ヒント!

太陽光発電ブーム即終了で倒産の嵐、元凶は国の制度ミス…なぜアマゾンやFBが巨大風力発電所建設?

文=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネス・プロデューサー

 特に太陽光発電に特化した事業者が急速に増え、まさに太陽光バブルの様相を呈していた。発電量も14年まで順調に伸びていったが、その後失速していく。その原因も、またFIT制度だった。

 12年度は企業向け太陽光発電(メガソーラー)は1kW時当たり40円と、高く買取価格が設定されていた。しかし、16年度には24円となり40%も減らされた。これが太陽光事業の企業に大きなダメージを与えることになる。

 帝国データバンクが公表した太陽光関連企業の倒産によると、14年は21件、15年は36件と増加し、16年は40件になる可能性があり過去最高を更新しそうだ。今年4月には、自治体の太陽光発電を多く調達していた日本ロジテック協同組合が負債総額162億8244万円で倒産している。

再生可能エネルギー事業(太陽光)で成長している企業

 再生可能エネルギーへのシフトが加速する世界とは裏腹に、日本では国の制度変更によってブレーキがかかりつつある。しかしそのなかでも、着実に再生可能エネルギー事業を伸ばしている企業がある。今回、そのひとつであるアースコムを取材した。

 アースコムは5800件以上の販売実績があり、売上33億円超、前年比332%、4期連続増収増益と堅調である。産業用太陽光発電の会社としては全国トップレベルで、本社がある埼玉県に所在する企業の中で売上高は第2位という会社だ。

 今回、筆者はアースコムが企画した「オーナー会」を取材した。オーナー会は、アースコムから太陽光発電所を購入した顧客(オーナー)が集まるイベントだ。東京の皇居近くにある日比谷公園の中央に位置する老舗レストラン「日比谷松本楼」を貸し切り、全国から40名を超えるオーナーが集まっていた。

太陽光発電ブーム即終了で倒産の嵐、元凶は国の制度ミス…なぜアマゾンやFBが巨大風力発電所建設?の画像2アースコム「オーナー会」の様子

 アースコムの丸林信宏社長によれば、このような「オーナー会」を行える太陽光事業者はほとんどないという。

「日本における太陽光事業の業界はまだ未成熟で、儲かるからとこの業界に参入する業者も多く、売りっぱなしでフォローもメンテナンスもしない会社が多くあります。なかには詐欺のような手法でお客様からお金だけを騙し取り、発電所をつくってもいない悪質な業者も存在します。

鈴木領一/コンサルタント

鈴木領一/コンサルタント

 思考力研究所所長。行政機関や上場企業の事業アドバイスをはじめ目標達成のためのコーチングも行っている。プレジデント誌などビジネスメディアへの記事寄稿多数。また100の結果を引き寄せる1%アクション(サイゾー刊)は、氏のコーチングメソッドを初公開した書籍で、主婦から経営者まで幅広い層に支持されロングセラーとなっている。また、出版プロデュースの活動も行い、代表作には小保方晴子氏の『あの日』(講談社刊)がある。

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