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片山修「ずだぶくろ経営論」

車ディーラー、存亡の危機直面か…ウーバー等のカーシェア拡大で収益源喪失の恐れ

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 ホンダの販売店が目下、力を入れているのが、顧客管理だ。ホンダの国内保有台数約1000万台のうち、販売会社が顧客の名前と住所を管理できているのは、約600万台にすぎない。

「販売店に足が向いていない400万台をどう取り込んでいくか。『車検はおたくに任せるよ』と言ってもらえるように働きかけていかなければいけないんですね」(同)

 既存顧客を囲い込み、長期的かつ継続的な収益を維持することは、ディーラーが営業利益率を上げるための鉄則である。ところが、ホンダの国内保有台数約1000万台のうち、約4割の400万台が宙に浮いたままで、ディーラーはみすみす利益を取り逃している状態だ。

 実際、ディーラーが管理していない約400万台は、定期的なメンテナンスをカー用品店やガソリンスタンドで行っているのが現状だ。カー用品店などにおけるオイル交換やタイヤ交換などのサービスは、大幅に価格が下がり、もはや価格破壊の様相を示している。顧客が価格の安い方向に流れるのは必然である。

 では、ディーラーはカー用品店に対して価格競争を仕掛ければいいのかというと、そうではない。寺谷氏は、カー用品販売店との競争について次のように語る。

「専門店との価格競争では、絶対に勝てません。そういうところに対抗して、低価格戦略をとるつもりはまったくありませんし、ディーラーには戦う体力もありませんからね。価格では勝てませんが、担当に電話を一本入れれば、すべてに対応できるのがディーラーの最大の価値なんですね。そこで勝負していかなければいけない」

 ディーラーが直面している本質的な問題は、アフターサービスの価格破壊ではない。前述したように、恐れるべきはカーシェアリングという新たな波だ。カーシェアリングが進めば、車検や点検整備はもちろんのこと、自賠責保険、任意保険の費用をクルマの所有者が負担する必要がなくなる可能性が出てくる。それは、ディーラーにとって大きな稼ぎを失うことを意味する。ディーラーは、自らのあり方そのものを見直す必要性に迫られているのである。

カギを握るのは人づくり


 どう売るかを考えるよりは、新しい事業の柱を打ち立てなければいけない。ディーラーは、このままでは時代に置き去りにされるからだ。果たして、苦境を抜け出す術はあるのだろうか。

車ディーラー、存亡の危機直面か…ウーバー等のカーシェア拡大で収益源喪失の恐れのページです。ビジネスジャーナルは、連載、トヨタホンダ日産の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!

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