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榊淳司「不動産を疑え!」

東京湾岸&有明マンション・バブル、早くも終焉の予兆…五輪会場中止と豊洲市場問題で

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崩れる「湾岸五輪」


 しかし今、この流れにやや変化が起きている。

 国際オリンピック委員会(IOC)に提出していた競技会場設営費用の積算がずさんだったのか、それとも故意に低く見積もったのか、建設予定額がどんどん膨らんでいる。2倍や3倍というレベルではなく、なかには10倍近い膨張が見込まれる競技会場まで出てきた。

 舛添要一前東京都知事の時代もそうだったが、小池現知事に代わってからも、競技会場の場所が徐々に変更されている。最近では、ボートとカヌーの競技場として建設が予定されている「海の森水上競技場」を取りやめ、韓国で開催してはどうか、などという話が出てきた。さらに先日は恒久施設となるバレーボール会場である「有明アリーナ」の新設を変更して、既存の横浜アリーナでの開催まで取り沙汰されるようになった。このままでは「湾岸五輪」と呼べるかどうか怪しくなってしまう。

 さらに、東京都知事が小池氏に代わってから大きくクローズアップされたのが、豊洲市場問題。築地にある現在の市場を、江東区の埋立地であり五輪の競技会場にも近い豊洲6丁目に移転する計画である。すでに建物などは完成して、本来なら11月に移転が実行されるはずだった。

 ところが、すでに報道されている通り、当初予定されていた盛り土が行われていなかったり、ベンゼンやヒ素が検出されるなど、連日ワイドショーで報道される騒動となった。移転は「15か月先」といった報道も出始めた。

マンション市場への影響


 こうした五輪会場の変更と豊洲市場問題が、今後の江東区湾岸エリアのマンション市場にとって良い影響を与えるとは思えない。

 まず、このエリアでのマンション購入を検討していた人々にとっては、強烈な再検討要因になるだろう。特に、連日のワイドショーにおいて取り上げられた新市場で検出された毒物に関する報道は、小さな子どものいる家庭には不安を与えるものだ。

 さらに、湾岸五輪のイメージが大幅に後退することで、有明エリアの未来についての明るい展望が曇ってしまった。有明エリアではまだ大きな規模での開発が予定されており、「東京ベイトリプルタワープロジェクト(仮称)」のように現に着工しているプロジェクトもある。しかし、これからの人口減少の時代には、東京という街にとってのフロンティアは必要ない。既存の街区を整備して住みやすくするだけで、住宅への需要は十分に賄えるはずだ。

東京湾岸&有明マンション・バブル、早くも終焉の予兆…五輪会場中止と豊洲市場問題でのページです。ビジネスジャーナルは、連載、タワーマンション東京オリンピック・パラリンピック豊洲移転問題の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!

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